北斗衛星導航システムをデジタル経済で様々に活用・中国
【東方新報】「空天情報産業国際生態大会(Aerospace Information Industry International Ecosystem Conference)2024」が4日まで、中国南西部の重慶市(Chongqing)で開催された。会議に出席した多くの専門家は、「北斗衛星導航システム(BDS)」が提供する全天候型で正確な時間と空間のデータは、デジタル時代のさまざまなスマート端末のニーズを満たすことができると述べている。 「BDS」は、中国が独自に構築し運用しているグローバルナビゲーションシステムだ。重要な宇宙インフラとして、全天候型で高精度の測位、ナビゲーション、タイミングサービスを世界のユーザーに提供している。このシステムは昨年末までに、民間航空、海運、捜索救助、移動通信、グローバルレスキューなどの国際機関のイニシアティブに組み込まれている。 中国科学院と中国工程院の院士で国家最高科学技術賞の受賞者・李徳仁(Li Deren)氏は「BDSはあらゆる分野に応用され、常に新しいビジネス形態と産業チェーンを生み出している。例えば、最終目的地までの比較的短距離の『ラストワンマイル自律走行』では、複雑な都市部の道路状況において『北斗リアルタイム・センシング技術』の利用で実現が可能だ」と話す。 中国の通信機器大手「華為技術(ファーウェイ、Huawei)」の執行取締役でコンシューマー向け端末事業部門のCEOである余承東(Yu Chengdong)氏は「同社は近年多くの携帯電話でBDSアプリケーションを組み込んでいる。将来的には、衛星インターネットをベースとした途切れのない3次元の『スーパーコネクション』を開発し、地球と他の惑星間の常時通信を実現するだろう」と述べている。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。