平安時代も一緒⁉ 男ウケがいい女性は「コミュ力」と「ある能力」が高かった! さて、何が得意だとにイケメン達にモテた?【大河ドラマ『光る君へ』#17】
紫式部を中心に平安の女たち、平安の男たちを描いた、大河ドラマ『光る君へ』の第17話が4月28日に放送されました。40代50代働く女性の目線で毎話、作品の内容や時代背景を深掘り解説していきます。 【データ】10人に1人が、配偶者からの繰り返しDVを受けている
いつの時代もコミュ力高い、聡明女子は人気! 清少納言はイケメン男子との交流を楽しむ
清少納言は聡明で、文才に恵まれていただけでなく、コミュニケーション力にも長けていたと伝わっています。 機知に富んだやりとりができ、会話が弾む女性はいつの時代においても異性の関心を惹くものです。清少納言は女房からイケメンで麗しいと好評の藤原斉信(※1)と親しい関係にあったそう。彼は容姿の美しさだけでなく、和歌や漢詩、管絃にも長けており、当代随一の文化人として有名でした。 清少納言と斉信の関係は彼女の根も葉もないうわさによってぎくしゃくした時期もありました。しかし、斉信は清少納言がいないと寂しいと思ったのでしょうか。ある日、彼は清少納言に文(手紙)を送ります。清少納言が思わず膝を打つような機転の利いた返事を出したことで、二人の関係は修復されたというエピソードが残っています。
清少納言は「漢詩」の才能を活かして定子サロンで中心的存在に
平安時代、漢詩は男性の領域であり、女性が学ぶものではないと考えられていました。紫式部は父の影響で漢詩に長けていましたが、漢字の一も読めないフリをしていたんだとか...。一方、清少納言は得意な漢詩をうまく活かして、貴族の男性たちとうちとけていきます。 (ここが「ヨウキャ」といわれる清少納言と「インキャ」といわれる紫式部の違いなのかも) 当時の男性にとって和歌は教養の1つですが、みんながみんな和歌を得意とするわけではありません。和歌が苦手な男性貴族にとって、漢詩に詳しい清少納言は魅力的にうつったのでしょう。 清少納言と斉信が属していた定子サロンにはカジュアルで、明るい雰囲気があったため、参加メンバーはこの会で過ごす時を楽しんでいました。 華やかなサロンで中心的な立ち位置を獲得し、美男子とも親しくなれれば、屋敷の奥でひっそり暮らすような姫たちにも宮中に出仕し、世の中を見た上で、結婚してはどうかと言いたくなりますよね(※2)。 余談ですが、清少納言は離婚した夫・橘則光とも親しくしていました。二人は職場が同じだったこともあり、別れてからは兄弟のような関係性にありました。 現代でもモテモテ男子とも友達になれて、夫婦・恋人関係を解消した相手とも良好な関係を継続できる女性はいますが、清少納言もこのようなタイプだったのかもしれませんね。 ※1 この当時、藤原斉信は蔵人のまとめ役・頭の中将を務めていた。和歌や漢文に詳しい文人で、清少納言を高く評価していた。 ※2 清少納言は『枕草子』において将来にたいした望みをもつこともなく、結婚のことばかり考えている姫たちを批判した。その上で、それ相応の家柄の娘であっても宮中に出仕し、世の中を見てみることをすすめている。