北の富士勝昭さん

　今年の大相撲を振り返るNHK「大相撲この一年～受け継がれるもの～」が29日に放送され、11月12日に82歳で死去した元横綱・北の富士勝昭さんを悼んだ。 【写真あり】2018年5月、二所ノ関一門連合稽古で、舞の海秀平氏（左）と話す北の富士勝昭さん 　北の富士さんは98年初場所後に日本相撲協会を退職し、同年の春場所からNHK大相撲中継の解説者を務めた。歯に衣着せぬ的確な解説と力士たちへの愛ある叱咤激励で人気となり、元小結・舞の海秀平氏とのやり取りも話題となった。 　番組では「大相撲とともに歩み続けたあの人との別れもありました」とナレーションが流れ、在りし日の北の富士さんの姿を振り返った。2009年春場所12日目、栃煌山（現・清見潟親方）が把瑠都に無抵抗のままつり出された際、北の富士さんが「つられっぱなしでシャケじゃないんだから。抵抗しないとね」が辛口で解説したシーンも登場した。 　そして21年春場所で序二段優勝した熱海富士へ「しっかりしていますね。かわいい顔してるけど、すぐ強くなるんじゃないですか。名前に富士が付くからね、僕も気にとめとこうと」とエールを送った場面も。 　最後に「誰よりも相撲を愛し、相撲に愛されました」のナレーションの後、今年7月の名古屋場所初日の北の富士さんからのメッセージ「それでは皆さん、一緒に楽しみましょう」を放送。 　SNSでは「北の富士さんやっぱりかっこいいなあ」「北の富士さんの映像で泣いてしまった」「北の富士さんの追悼の部分で熱海富士関にむけた言葉が使われてて泣きそうになった」「大相撲この一年で北の富士さんのところで涙腺決壊…本当にありがとうございました」「北の富士さん、いなくなったのを改めて実感。解説をもう少し早く知りたかった」など、しのぶ声が続々と上がった。