破天荒ヒーローもポケモンも演じられるのは、この男しかいないだろ!ライアン・レイノルズのコメディ・センス光る映画たち
映画史上最も“破天荒なクソ無責任ヒーロー”であるデッドプールと、“キレるとヤバい、最恐アウトロー”であるウルヴァリンの活躍を描くアクションエンタテインメント超大作『デッドプール&ウルヴァリン』が、7月24日(金)に日本で世界最速公開を迎える。本作で主演&プロデューサーを務めるのが、コメディセンスが抜群と評判のライアン・レイノルズだ。今回、「デッドプール」シリーズや『フリー・ガイ』(21)など過去作をおさらいしつつ、レイノルズと最新出演作の魅力をお届けする。 【写真を見る】ライアン・レイノルズが主演&プロデューサーを務める『デッドプール&ウルヴァリン』 「デッドプール」シリーズは第一作『デッドプール』(16)が公開当時世界興行収入850億円を超える大ヒットを記録し、続編『デッドプール2』(18)ではさらに記録を塗り替え1,120億円を突破するなど、R指定映画の世界歴代記録をことごとく更新。最新作『デッドプール&ウルヴァリン』では、日本でも絶大な人気を誇るヒュー・ジャックマンが、『LOGAN/ローガン』(17)以来のウルヴァリン役で奇跡のカムバックを果たし、デッドプールとの2大ヒーロー共演を果たす。 ■ゲームのモブキャラにしわしわピカチュウまで…演じる役の幅が広すぎ! そんなデッドプールを2016年から演じているレイノルズは、カナダのバンクーバー出身の俳優だ。1998年に大人になりきれない仲良し3人組の恋愛、友情観をテーマにしたシットコム(シチュエーション・コメディ)ドラマ「ふたりの男とひとりの女」で主演を飾り、ユーモア満載のストーリーで人気を博して注目を集める。中年オヤジとテディベアが起こす騒動を描き大ヒットしたR指定のコメディ『テッド』(12)では、本人役でカメオ出演をして話題に。 その後もNetflix映画『ヒットマンズ・ボディガード』(17)では、ひょんなことから名優サミュエル・L・ジャクソンが扮する殺し屋を護衛する羽目になったボディガードを演じ、ある意味で最高のチームワークを魅せた凸凹バディを好演。また『フリー・ガイ』では、ある日自分がゲームの世界の平凡なモブキャラだと自覚し、ヒーローに成りあがるため戦う決意をした主人公、ガイを演じた。突拍子もない役柄であっても、天性のコメディ・センスと演技力で、幅広い世代に受け入れられるキャラクターにできるのがレイノルズの才能といえる。 果ては、人気ゲーム「ポケットモンスター」のキャラクターたちが多数登場するサスペンスアクション『名探偵ピカチュウ』(19)でピカチュウの声優を務め、見た目はかわいいが、中身はおっさん!?というシュールすぎる設定も、その多彩な表現力を遺憾なく発揮し、世界中のファンを夢中にさせた。 まさに絶妙な役柄と彼自身のコミカルなキャラクター、そして演者としてだけではなく製作にも加わり、活躍の幅を広げたレイノルズ。その才能は高く評価され、一躍ホットな存在となり、2010年にはアメリカのピープル誌による“世界で最もセクシーな男”1位に選ばれるなど、ユニークで遊び心にあふれた魅力を放ち、いまも世界中から愛されている。 ■映画史に残る破天荒ぶり!「デッドプール」シリーズ そんな彼の代表的なキャラクターとなるデッドプールの正体は、不治の病を治療するために受けた人体実験で、自らの容姿と引き換えに不死身の肉体を手に入れた、元傭兵のウェイド・ウィルソン。自分のことを“俺ちゃん”と呼び、戦う理由は超個人的だ。軽いノリに任せて乗り越えていくヒーローの自覚ゼロ!?なところがチャームポイントで、なんでもアリの破天荒さが愛されている。 例えば『デッドプール』では、X-MENをボケ集団呼ばわりしたり、『デッドプール2』で公開された“俺ちゃんの苦節10年を振り返る特別動画”では、2009年にデッドプールがスクリーンに初登場した『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』(09)に対して「望んだ形じゃなかった」、レイノルズが主演を務めたDCコミックスのスーパーヒーロー映画『グリーンランタン』(11)は「完全にムダだった」とバッサリあしらったりと、劇中にも思わずツッコミたくなるようなメタ表現が盛りだくさん。 最新作では、デッドプールは大切なファミリーのために世界の命運をかけたある壮大なミッションに挑むことに。彼が助けを求めたのは、予測不可能なこのミッションのカギを握るウルヴァリン。ウルヴァリンといえば、デッドプールが“爪野郎”と呼び、これまで何度もいじり倒してきた人気キャラクターだ。驚異的な治癒能力と不死身の肉体を持つウルヴァリンは、これまで獣のような闘争本能と人間としての優しい心の間で葛藤しながらも、世界平和のため、すべてを斬り裂く超金属の爪を武器に戦ってきたが、彼には戦いから遠ざかっていた“ある理由”があった。今回は、毒舌&テキトーで下ネタ連発なのに、なぜか憎めないデッドプールとタッグを組み、世界の命運を賭けて戦っていく。 “混ぜるな危険”なR指定ヒーローの2人が暴れまわる、この夏、一番過激で笑えるシリーズ最新作『デッドプール&ウルヴァリン』に乞うご期待! 文/山崎伸子