中尾明慶、自分の信念を貫き通す「島耕作」実写ドラマを演じての思い
――衣装に関してはいかがでしょうか。 「電話に『しもしも』と出る世界で、服に肩パットが入っていたり、女性も髪形を上下に分ける…。そんな時代って本当にあったんだなと驚きました。島のスーツ一つに関しても、サイズ感が現代のスタイルと違っているなと強く思いました」 ――劇中でお気に入りのエピソードを教えてください。 「渡辺いっけいさん演じる中沢(喜一)部長とのシーンが印象に残っています。いろいろな方とお芝居させていただいた中でも、中沢部長との関係が好きで。他の人には『派閥に入らない』『何言っているんだ』と思う島が、中沢部長のことは心の底から好きだと感じているのが分かって、演じていてとても楽しかったです」 ――撮影の裏話を教えてください。 「日々撮影時間が伸びて終わらないという状況で、大変な部分もありましたが、出演者同士の仲はとても良かったです。水崎(綾女)さんとは何度か共演させていただいていますし、樋口(日奈)さんも明るく盛り上げてくださって、雰囲気のいい撮影現場でした」
――中尾さんご自身が島と同じように貫き通していることはありますか? 「昔、1シーンだけでしたが、長渕剛さんと共演させていただいたことがあって、その時にいただいた手紙に『仕事は楽しく頑張れよ』と書いてあり、その言葉を大事にしながら、手紙も額縁に入れて実家に飾っています。つらい瞬間ももちろんありますが、自分が好きで始めたお芝居という仕事なので、最後には楽しまなきゃと思って臨んでいます」 ――島耕作シリーズに登場する役職で演じてみたいのは? 「実は今回ドラマでひと通りやらせていただいたので、やっていないことを想像するなら、みんなが言いたいことを言って手を合わせに来る『墓地・島耕作』ですかね(笑)。でも、島と同じように会社員として働くなら、一番楽しそうなのはどの役職なんですかね。僕は社長になって『最高だ』と言っている人をあまり見たことがないので、結局現場でブイブイ言わせながら上を目指しているのが一番楽しいのかもと思います」