「球団には感謝しかありません」――佐々木朗希のMLB移籍決定に米衝撃 現地記者がド軍の圧倒的有利を“断言”する背景
エポックメーキングな決定が公表された。 11月9日、ロッテはかねてからメジャーリーグ移籍を公言していた佐々木朗希のポスティングを容認。今オフに手続きを進める意向であることを明らかにした。 【動画】8回無失点11Kの快投!佐々木朗希が見せた奪三振ショーの映像 いよいよ“令和の怪物”が海を渡る。越年の末に締結した昨オフの契約更改後の会見でも「将来的にメジャーリーグでプレーしたいという思いはあります」と公言していた佐々木は、憧れの舞台への想いを抱き続けた。 もっとも、今オフに挑戦できるかは不透明な情勢ではあった。メジャーリーグでは労使協定によって、25歳未満の選手に各球団が使用できる金額は年間500万ドル(約7億2500万円)と決まっており、佐々木を丁寧に育ててきたロッテが承認するかは微妙なところであった。 今回の決定に対して吉井理人監督は「チームとしてはもちろん、とても痛いです」としながらも「ただ自分もアメリカでプレーをした事があるので気持ちはものすごくわかります。そして若い今、チャレンジしたいという気持ちも分かります」とコメント。一方で佐々木本人も「入団してからこれまで継続的に将来的なMLB挑戦について耳を傾けていただき、今回こうして正式にポスティングを許可していただいた球団には感謝しかありません」と感謝の意を表明。あくまで金銭ではないところで決定に至ったと見られる。 急転直下で下った佐々木のポスティング移籍決定の報道は米球界でも一大トピックとなった。ドジャースの専門サイト『Dodgers Nation』のノア・カムラス記者はXで「ササキは史上最高の投手候補の一人であり、インターナショナル・ボーナス・プールを契約金とするマイナー契約でしか契約できない。ドジャースが最有力視されている」と断言。 先述の「25歳ルール」の対象者になる佐々木。彼と獲得するためにはボーナスプール資金から捻出する必要があるのだが、ドジャースは30球団で最も多い250万ドル(約3億8550万円)を保持している。最高額を提示した球団が契約できるポスティングとなった場合には有利となるのは必然だ。 もはや業界内では佐々木のドジャース入りは暗黙の了解とも見られてもいる。米メディア『The Athletic』のヤンキース番を務めるクリス・キルシュナー記者は「ヤンキースもササキを熱心にスカウトしているが、ドジャースが有力視されている」と伝えている。 幕張から世界へ。今冬の日米移籍市場は令和の怪物が主役となりそうだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]