７月豪雨被災の国道344号「青沢越え」応急復旧工事が完了
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7月の大雨で被害を受け、酒田市と真室川町の間で全面通行止めが続いていた国道344号「青沢越え」は25日、応急復旧工事が完了し、3カ月ぶりに通行が再開した。「ようやく通れるようになった」と利用者からは安堵（あんど）の声が聞かれた。ただ、復旧工事が完了するまでは、道幅が狭い区間もあり、大型車両の通過はできず、除雪も難しいため、積雪状況によっては、今後も通行止めになる。 通行が再開されたのは、酒田市北青沢から真室川町差首鍋までの延長12.1キロ。土砂の流入や路面の崩落などが複数箇所で発生する被害を受けた。この日、通行止め区間の酒田市側では、午前11時の開通を前にトラックや乗用車10数台が列をつくった。 毎週、酒田市から真室川町に荷物を運んでいるという、運転手大沢公司さん（54）＝山形市＝は「これまでは1時間半くらい遠回りしていたのでありがたい」と話した。真室川町のスーパーはＪＲ真室川駅近くの1店舗のみ。差首鍋地区からは車で20分以上かかるという。国道344号を通って、買い物のため酒田市や遊佐町に足を伸ばす町民も少なくない。同町差首鍋の主婦井上圭子さん（48）は「通行止めによって買い物先の選択肢が限られていた。庄内に気軽に行けるようになって良かった」と話した。
応急復旧後も区間内の11カ所で片側交互通行となる。雪崩防止柵も破損しているため、積雪時の通行は危険な状況で、降雨量による規制基準も従来より厳しい設定となっている。完全復旧に向けた工事は、国の災害査定を受けた後で、来年以降に本格的に始まる見込み。県庄内総合支庁道路計画課の生方昌樹課長補佐は「仮復旧状態のため、天候によっては通行止めになる場合もある。道が狭い場所もあり、安全に通行してほしい」と呼びかけている。
