BeRealは「親しい友人としか繋がらない」から安全? Z世代を魅了する“盛らないSNS”に潜むリスク
◆勢いが止まらない「BeReal」の魅力とは
Z世代に人気の「BeReal」、ご存じでしょうか。日本では、2023年初めから注目され始め、MAU(Monthly Active Users、月当たりのアクティブユーザー数)が1年で10倍以上になった大人気のSNSアプリです(2024年5月 Sensor Tower調べ )。 【画像】1位はBeReal!では2位は?「Z世代SNSトレンドグランプリ2023」コンテンツ部門ランキング BeRealの魅力は、これまでのSNSとは違う独特のゲーム性にあります。アプリから通知が来たら、2分以内にインカメラ・アウトカメラで撮影した写真(もしくは数秒の動画)をシェアします。2分を過ぎても投稿はできますが、その場合は複数枚投稿できる「ボーナス」を逃すことになります。 また、自分の写真を投稿するまで、友達の投稿を見ることはできません。通知は一斉に送られてくるため、友達と一緒に盛り上がりたければ、なるべく制限時間内に撮影する必要があります。 BeRealの大きな特徴は、もうひとつあります。それは、「盛れない」こと。基本的に、BeRealのカメラで撮影した加工なしの写真や動画しか投稿できません。 iOS版にはスマホに保存してある写真の中からランダムに写真を選ぶ「Roulette(ルーレット)」という機能もあり、インカメラで撮影した写真と一緒に投稿することができますが、こちらも加工はできません。 つまり、「2分以内に撮影」し、「無加工の写真や動画を投稿」することがBeRealならではの楽しさなのです。
◆BeRealを使う上で起こりうるリスク
一方でこの特徴がリスクになる場合もあります。
▼1. 個人情報が流出してしまう
BeRealの通知が来る時間はランダムです。早朝のこともあれば、夕食後のこともあり、自宅で撮影することになるケースも。すると、部屋に置いていた郵便物が写り込んだり、部屋の窓から見える風景が写り込んだりしてしまい、投稿主の氏名や自宅の場所が特定可能になる状況も起こり得ます。 また、制服姿で撮影すれば、制服から学校名が明らかになる場合もあります。BeRealでは基本的に親しい友人と繋がっている人が多いと思いますが、友達の友達へと繋がりが広がっていくと、やがて知らない人とも繋がってしまいます。個人情報が他人に渡ってしまうおそれも十分あるでしょう。