【速報】日経平均終値 週間の値幅3567円 過去2番目
8月5~9日の日経平均株価は、終値ベースの週間の値幅が3567円でした。週間の値幅として1987年10月19~24日(3836円)に次ぎ、過去二番目となりました。 この週の日経平均株価は乱高下の展開が続き、記録づくめの1週間となりました。週初めの5日は、日銀の植田和男総裁が追加利上げに積極的な姿勢を見せたことや、アメリカの景気後退懸念の強まりが材料視され、急落しました。下落幅は過去最大の4451円を記録し、5日の終値は3万1458円まで下げました。 ただ、6日には幅広い銘柄で買い戻しの動きが広がり、6日の上げ幅は過去最大の3217円となりました。株式市場の混乱を受けて、5日と6日は日経平均先物とTOPIX=東証株価指数の先物取引を一時中断する「サーキットブレーカー」が発動されました。 7日には日銀の内田真一副総裁が講演し、「当面、現在の水準で金融緩和をしっかりと続けていく必要がある」などと発言したことを受けて、為替の円安・ドル高が進み、製造業を中心に買い戻す動きが強まりました。 また、8日にアメリカで発表された週間の新規失業保険申請件数の結果が市場予想を下回ったことも日本株の追い風となりました。アメリカの景気後退懸念が薄れたことで、アメリカの株式市場で主要3指数が上昇し、この流れを受けて、9日の日経平均株価の終値は前日に比べて193円高い3万5025円でした。 来週、8月13~16日の週はアメリカで消費者物価指数など重要な経済指標の発表が相次ぎます。市場関係者は「夏休みシーズンで取引参加者が少なく、商いが薄い。来週も株や為替は大きく動く展開が続きそうだ」と指摘しました。