「まるでランニングシューズ!」ドゥカティ・スクランブラーフルスロットルは気軽に出かけられて、スポーツだってOK
軽量化、電子制御スロットル採用の改良型エンジン
800ccの空冷Lツインエンジンは2023年型のモデルチェンジで2.5kg軽量化されたほか、前述のとおりライド・バイ・ワイヤ=電子制御スロットルを採用。それにともない、もちろんエンジンマッピングも変更されているほか、「スポーツ」「ロード」の2種のライディングモードを選択できます。 最高出力73ps/8250rpm、最大トルク6.6kgm/7000rpmの性能で、6000~7000rpmくらいの反応が特によく、中間加速がとにかく痛快! 追い越しをかけるときなどでも、その辺の感覚はすぐに味わえるかと。スロットルの反応とバイカーの気持ちが直結しているかのような一体感があるのです。
フルスロットルの特徴はライディングポジションにあり!?
3つのスクランブラーの中でも、フルスロットルならではの特徴、それはハンドル、ステップ、フラットシートからなるライディングポジションかもしれません。 タンクをホールドし、軽く前傾をすると上半身は脇が開くアタックポジションとなり、つま先が自然と下を向いてステップを後方へ蹴り出すようなイメージ。また、乗車中の腰の位置はちょうどスイングアームとリヤショックの付け根の上にある感じなのでしょう、エンジンだけでなく、シャシーもまたバイクと人の一体感が強いのです。 腰や下半身でバイクを操る感覚は、バイクに乗る醍醐味のひとつ。それをフルスロットルはダイナミックに味わえるのです(ただ、体格によって感じ方の違いはあるかもしれません)。 最新のスクランブラーシリーズは、これまで車体左側にオフセット配置されていたリヤショックが、一般的なスポーツバイクのようにスイングアームの中央付近へと変更されています。そして、スイングアームも新設計。 これらにより、乗り心地が良くなったほか、リヤタイヤの動きがより分かりやすくなり、前述の一体感にも貢献しているのだと思います。 だからでしょう、コーナリングでは進入のブレーキングから、クリップ、そして脱出までのプロセスで自分が上手くなったかと思うほど、キレイなラインが描けるんです。