車で4人をはね1人死亡 84歳の女を送検 事故を受けて街の人は…? 鹿児島
鹿児島放送
鹿児島市の電車通りで車が歩行者4人をはね1人が死亡した事故で、逮捕された84歳の女の身柄が鹿児島地方検察庁に送られました。 送検されたのは鹿児島市下荒田4丁目のクリーニング業・吉崎順子容疑者(84)です。 警察によりますと、吉崎容疑者は今月11日、鹿児島市下荒田1丁目の県道で、乗用車を運転して、横断歩道や歩道にいた男女4人をはね、姶良市の今西和隆さん(37)を死亡させたほか、3人にけがをさせた疑いがもたれています。 けがをした3人のうち40代の女性はいまも意識不明の重体です。この事故で吉崎容疑者も胸の骨を折るけがをし入院していましたが、18日退院し、警察に逮捕されました。 警察の調べに対し、吉崎容疑者は容疑を認めていて、これまでに「ブレーキを踏むつもりがアクセルを踏んでしまった」と話しているということです。 なお、鹿児島地検は20日付で吉崎容疑者を処分保留で釈放しました。今後は任意で捜査を進めるとしています。 事故現場となった下荒田1丁目の歩道には1週間以上たった今も、犠牲者を悼む花や飲み物が供えられていました。なかには、足を止めて手を合わせる人の姿も。 道行く人からは、今回の事故を受けて、免許返納を考えたという声も聞かれました。 【40代 会社員】 「母にも近いうちに返納したらと勧めました。『まだ大丈夫よ』と言ってましたけど、サポートとして自分たちが送り迎えしたり、サポートはしてあげるからと話しました」 【40代 会社員】 「何か起こる前に手を打った方が良いと思う」 一方で、こんな声も… 【20代 看護師】 「自分は大丈夫と思ってるだろうから難しい。本人の意志もあると思うし、無理に返納させるのも心苦しい」 【40代 学校職員】 「高齢者だからというより、ハンドルを握れば自分も同じ立場。気をつけないといけない」 【60代 主婦】 「やっぱり難しい。買い物で荷物が重くなると車が必要。でもやっぱり気をつけないといけない」 【70代 霧島市在住】 「田舎は(公共交通が)少ない。車がないとどうしようもない。生活できない」 公共交通機関の減便が続く中、返納したくてもできないという声も少なくありません。 こうした状況は数字にも現れていて、鹿児島県警によりますと、事故後1週間の県内の運転免許返納数は149件と、事故前の1週間と比べても極端な増加は見られませんでした。 (※吉崎容疑者の崎はたちざき)