デンマーク高官、トランプ氏は1期目よりも「はるかに本気」 グリーンランド購入めぐり
(CNN) トランプ次期米大統領が1期目の在任時にデンマークからグリーンランドを購入することを検討していたとき、デンマークの首相はその考えを「ばかげている」と一蹴した。 【映像】北極圏のグリーンランド、トランプ氏が購入望む背景は? デンマーク当局者がCNNに語ったところによると、デンマーク当局は今、トランプ氏の側近から同氏が本気であると警告されている。デンマークは、親しい友好国であり北大西洋条約機構(NATO)の加盟国でもある米国に大きな亀裂を生むことなく対応する方法を慎重に検討している。 デンマークの高官らは、トランプ氏が最初にこの考えを提案した2019年と「今回の考えを支えるエコシステムはまったく異なる」「今回ははるかに本気のようだ」と話す。 トランプ氏は8日、私邸「マール・ア・ラーゴ」での記者会見で「国家安全保障のためにグリーンランドが必要だ」とし、デンマークはグリーンランドに対する法的権利を放棄すべきだと述べた。 この発言について問われたブリンケン国務長官は、「グリーンランドについて表明された考えは明らかに良いものではないが、おそらくもっと重要なのは、それが実現しないことは明らかだということだ。そのことについて話して多くの時間を無駄にすべきではないだろう」と述べた。 デンマーク当局者はCNNに、トランプ氏の考えには必ずしも同意していないと述べたうえで、トランプ氏が本気ではないと決めてかかるよりも同氏と発言について率直に話し合うことが危機を回避する唯一の方法だとの見方を示した。 デンマークのラスムセン外相は8日、デンマークはトランプ次期政権とこの問題について議論する意向であることを示した。 ラスムセン氏は記者団に対し「米国の野心が確実に達成されるよう、米国とより緊密に協力しうる方法について対話する用意がある」と語った。米国は長年、北極圏やグリーンランドでデンマークと緊密に連携してきた。米国はグリーンランドに最北の軍事基地を維持している。