【全国vs東京の年収一覧】年収1000万円超はどれくらいいる?それでも「生活が苦しい」理由
東京に住む人の「年収1000万円超」の割合はどのくらい?
東京に住んでいる人の年収については、東京都が行った「2022年度(令和4年度)東京都福祉保健基礎調査『東京の子供と家庭』の調査結果」で確認することができます。 ●世帯年収の状況(3013世帯が対象) ・収入なし :0.7% ・100万円未満 :1.4% ・100~200万円未満 :3.4% ・200~300万円未満 :3.7% ・300~400万円未満 :6.4% ・400~500万円未満 :7.1% ・500~600万円未満 :9.5% ・600~800万円未満 :17.9% ・800~1000万円未満 :16.8% ・1000~1200万円未満:12.7% ・1200~1500万円未満:8.8% ・1500万円以上 :9.6% ・無回答 :2.3% この調査での年収状況は、個人の収入ではなく、世帯年収がもとになっています。 これによれば、東京で最も多い世帯年収帯は「600~800万円未満」の17.9%、次いで「800~1000万円未満」の16.8%です。 「1000万円以上」は31.1%と約3割を占めています。 また、東京で年収1000万円以上の世帯のうち共働き世帯は38.5%、共働きではない世帯でも28.0%です。 これより、東京に住む人で年収1000万円超の人の割合は、他県に比べ多いといえそうです。
年収1000万円以上でも「生活が苦しい」理由とは?
全国と東京に住む人での年収1000万円超の割合が確認できました。 年収1000万円でも「生活が苦しい」と感じる理由には以下の2つが考えられます。 ●年収1000万円以上になり生活水準が上がる 先述でも確認したとおり「年収が1000万円超」という人はごくわずかということもあり、年収1000万円は多くの人にとっての憧れる数字かもしれません。 そのため、年収1000万円を超えると「大台を超えた!」という達成感が得られるはずです。 それに伴い、仕事の責任も重くなります。 日々、ハードな仕事をこなしていれば、癒しを求める気持ちも高まります。 たとえば、自炊よりも外食が多くなったり、疲れをいやす温泉に行ったり、こだわりグッズを買ってみたりなど、気が付かないうちに生活基準が上がってしまうこともあるのではないでしょうか。 結果、さまざまな出費が積み重なって毎月の支出が増えていけば、その分、余裕がなくなり「生活が苦しい」となってしまうでしょう。 ●年収が高くなると増える税金 年収1000万円は高収入ですが、日本は累進課税です。 年収が増えればその分、高い税率が適用されます。 所得税額を求めるときは、以下の式で計算します。 ・課税所得(年収-給与所得控除-所得控除)×所得税率 一般的な年収であれば、課税所得は「195万円超330万円以下」におさまり、税率は10%となります。 しかし年収が1000万円以上になれば、所得控除などにもよりますが、課税所得が「695万円超900万円以下」、または「900万円超1800万円以下」になる場合もあり、負担する税率は「23%」または「33%」になってしまいます。 また税金のほかに、厚生年金保険料・健康保険料・介護保険料(40歳以上のみ)、雇用保険料などの社会保険料での負担も結構大きくなります。 このようなことから、年収1000万円以上であっても、手取り額は思ったほど多いわけではありません。