鹿島槍ヶ岳縦走/執筆:片岡メリヤス
今回私たちは「五竜岳~鹿島槍ヶ岳~爺ヶ岳」のコースで行ったけれど、逆ルートから登る人の方が多いらしい。確かにコースタイムを見ると、爺ヶ岳から行く方が時間が短い。それは下り基調だからだ。
でも、私たちが五竜岳から登ったのは理由がある。第一に私は下りが苦手。しかも登り基調のコースの方がタイム通りに行けるし足を壊すリスクも少ない。序盤の元気なうちにG4とG5を通過した方が楽だという考えもあった。この判断が素晴らしかった。最後まで足が意志を持って歩けたし、心も折れなかった。逆ルートで行ってたらこんなに順調に歩けなかったかもしれない。
自分の特性を知る事の大切さ、それに合わせたコースを選ぶこと。山は、身体面も精神面も自分のことをたくさん教えてくれる。
プロフィール
片岡メリヤス かたおか・めりやす|2011年から作家活動を開始。飾るだけではなく遊べて愛のあるぬいぐるみを制作する。また自ら脚本出演も行うオリジナルの人形劇を各地で上演しているほか、漫画、ドローイング、木工、粘土など様々な作品を手掛ける。近年は異ジャンルのアーティストとのコラボレーションや広告への作品提供など幅広く活動中。 text: Meriyasu Kataoka, edit: Fuya Uto
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