【陸上】極限まで速さを追求!サニブラウンの“思い”込めたユニフォームを東レとPUMAで開発
東レは5月16日、所属契約を結ぶサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)と高機能ウエアを共同開発したと発表した。同日、都内で会見を開き、サニブラウン、東レ、プーマの三者が登壇し、ユニフォームをお披露目した。 サニブラウン パリ五輪で「メダルを取りたい」セイコーゴールデンGPで内定狙う 今回の特別開発商品は、昨年夏に構想が持ち上がった。シーズン終了後の10月に、サニブラウンが実際に滋賀・瀬田工場へ赴いたという。その際にすでにサンプルを用意。人口気候室で拠点とするフロリダの気候を“完全再現”。「同じ気候の中でトレッドミルを使って走って感覚をフィードバックしました」(サニブラウン)。 その後も何度も意見交換しながら、サニブラウンの意向を素材に落とし込んでいった。東レのスポーツ・衣料資材事業部、大塚潤部長は「5ヵ月くらいで開発した」と説明し、サニブラウンは「ビックリするほどのスピード。さすが極限を追求する東レさん」と舌を巻いた。 普段からアスリートの意見を取り入れて開発しているとはいえ、「UVカットなど、ウエアがトレーニングやレースでアスリートのメンタル面に影響するというのを聞いて驚いた」と大塚部長。特に難しかったのは「速乾性と軽量の融合」。シャツには吸水速乾素材や熱、紫外線、透けに対応した素材など、特殊な原資はあるものの、「素材は完全にオリジナル」だという。加えて、汗染みも目立たなくなるような工夫も施されている。 試作品の段階からトレーニングで着用しており、サニブラウン「スタート練習など速い動きなどで、軽さや着心地がわかりますし、(動きに)制限がないほうが良い練習ができる」と太鼓判。「満足してもらえるものが開発できて良かった」と大塚部長もニッコリ笑う。 今後は通常商品での連携や、「シューズ開発」などでも連携を図っていく構えを見せた。 インパクト抜群のユニフォームには、サニブラウンの思いが込められている。胸元のグラデーションは「夜明け」をイメージ。サニブラウンが昨年立ち上げた「DAWN GAMES」から連想されたものだ。 「大会や子どもたちへのメッセージといった意味をデザインに落とし込んでいただきました」とし、「僕が出したのはしっかりしたデザインではなかったですが、少しずつヒントを提示して再現してくださったので完成した時はうれしかったです」。 プーマキャットはゴールド。さらに、「DAWN」のロゴが2パターン新たに作成された。プーマ担当者の安藤悠哉さんは「サニブラウン選手の好みだというシンプルなデザインかつ、インパクトのあるデザインになった」と胸を張り、カットなどは「普段から使っていただいているものの中から、使いやすいもの」をセレクトしたという。 ウエアはタイツも含めて上下各4パターンずつ展開。6月15日より、プーマストアやプーマ公式オンラインストアなどで販売される予定だ。
月陸編集部