【ローズS】最有力オークス組は「前走人気」にヒントあり タガノエルピーダの巻き返しに期待
ローズSの難しさ
秋の3歳戦線は牡馬が距離を嫌い、菊花賞ではなく、古馬相手の中距離戦線や海外遠征と多様な目標を定めて散っていくのに対し、牝馬は既成勢力がそろって秋華賞へ向かっていく。もちろん、2000mは2400mのオークスを戦った馬にとって、短くなるので、与しやすいのは確かだ。だが、形状でいえば、そう簡単とはいいきれない。舞台は京都内回り。ここまで牝馬GⅠはすべて直線の長いコースで行われており、内回りは最終戦にして初。リバティアイランドのような絶対的エースがいれば杞憂に終わるも、混戦の今年は枠順や適性など気にしないといけない要素は多い。 【セントウルステークス2024 推奨馬】夏は大得意、勝率50%で複勝率80%! SPAIA編集部の推奨馬を紹介(SPAIA) 今年のローズSは中京芝2000mで行われる。直線は412.5mもあり、直線に入るとすぐに急坂が残り200m標識の手前まで続く。ラストの平坦200mはスタミナ残量で決まる。ちょっとトリッキーな舞台が前哨戦になった。この舞台でローズSが行われたのは20~22年の3回。リアアメリア、アンドヴァラナウト、アートハウスが勝ち、前走オークスは2勝。唯一、春GⅠ不出走だったアンドヴァラナウトは秋華賞も3着と気を吐いた。この舞台で既成勢力を負かせば、GⅠでもやれる。残る2頭は秋華賞13、5着。休み明けでここを勝つと、次走までの中3週。GⅠに向け、上昇カーブを描かせるには、時が足りないのか。 直行ローテが主流になり、1週前の紫苑Sに対し劣勢なのは、ここに理由がある。サラブレッドの心身を最高潮まで高め、維持していくのは容易ではない。ホースマンではない我々には豊かな想像力が欠かせない。ぜひ、データとともに馬券に役立てよう。データはローテーションを中心にローズS過去10年分を使用する。 1番人気【3-2-1-4】勝率30.0%、複勝率60.0%が少し抜けているが、2~5番人気は各1勝と上位は実力が拮抗している。一方で6番人気【0-2-1-7】複勝率30.0%、7番人気【2-0-1-7】勝率20.0%、複勝率30.0%など伏兵陣も抵抗する。10番人気以下【0-4-2-65】複勝率8.5%など権利をかけた一発激走もある。 東西にトライアルがひとつずつ組まれる秋は本番が西の京都で行われるだけあり、関西馬【9-8-9-116】勝率6.3%、複勝率18.3%、関東馬【1-2-1-13】勝率5.9%、複勝率23.5%。複勝率こそ関東馬が若干上回っているものの、数では関西馬が一方的。ただ、関東馬は1、2番人気なら【1-2-1-0】なので、レガレイラには当てはまらなさそうだ。舞台は東西の中間地点の中京。関西馬も輸送がある。