Living in Sapporo《イギリス人》ザムブーニさん前編 旅で日本人に興味
【北海道・札幌】200万人近い人口を抱える北海道の道庁所在地・札幌。「さっぽろ雪まつり」を代表とする世界規模のイベントも開催され、多くの観光客が訪れる街だ。その札幌には多くの外国人(2011年の札幌市の調査によると「札幌の外国人登録者数」は9500人強)が住んでいる。そこで在札幌の外国人に「札幌の魅力」を聴く「Living in Sapporo」の不定期連載をスタート。第5回目は、流木を利用した木工雑貨を製作する工芸家のイギリス人、スティーブ・ザムブーニさんに日本との出会いについて伺った。 (インタビュー・構成/橋場了吾)
父の影響で小さい頃から木工に興味
私が生まれたのはイギリスのホーシャムという街です。ロンドンのベッドタウンで、南に車で1時間くらい行くと着きます。ガトウィック空港(イギリス第二の空港)が近いので、海外旅行をするにも便利な場所ですが、これといった特産品はなかったような気がします。でも、自然が多いので有名ミュージシャンの大きな別荘がたくさんあります。エリック・クラプトン、フィル・コリンズ、キース・リチャーズ…みんな、とんでもない大きな家を持っていますよ。 27歳までホーシャムで生活していたのですが、木工には学生時代から興味がありました。父親が日曜大工を大好きな人だったので、手伝っているうちにいろいろなことができるようになりました。私は3歳くらいからレゴブロックでよく遊んでいましたね。大きな飛行機や船を作っていた記憶があります。 イギリスではハイスクールは16歳で終わり、その後2年間専門学校に通って、大学か社会人になるかが一般的です。私は、ハイスクールを卒業後地元の小さな工務店に就職しました。最初の2年間は、資格の習得のために週に1回専門学校に通いながらの勤務でした。そのときは、溶接など鉄に関する機械・部品を作っていて、木工はしていませんでしたがクリエイターのイロハはその工務店で学びました。