トヨタ「ランクル」“対抗馬”! 日産の「新型“ラージ”SUV」が14年ぶり全面刷新! 本格四駆「パトロール/アルマーダ」国内導入の“可能性”とは
即導入は難しくても「電動化モデル」なら“ワンチャン”あるかも!?
ぜひとも日本でも見てみたい新型パトロール。 なかでも、ランクルのようなクロカンSUVが好きな人にとってはかなり魅力的に映ります。
そしてランクルの異常なほどの人気ぶりを見れば、日本でも売れそうです。 しかもパトロールの製造は日産の九州工場。であれば「日本でちょっとくらい販売してもいいのでは」とも思えます。 しかしながらランクル300の人気は、リセールバリュー(中古車における再販価値)の高さも大きく影響しています。 語弊を恐れずにいえば、「海外輸出で儲かる(もしくは損をしない)クルマ」であることが、支持を集める大きな要素となっていることは否定できません。 もちろん、日本でも純粋にランクル300のような大型クロカンSUVを愛する人は少なくはないでしょう。 またサファリがいまも国内で販売され続けていれば、ランクルのような需要があったかもしれません。 しかしいま突如としてパトロールを日本へ導入したところで、ランクルのように売れる確証はありません。 全長5.3m超えの巨大なボディサイズをもった特殊な用途のクルマに対し、ビジネスが成立するほどの需要は見込めないというのが、現在の日産による冷静な判断と考えられます。 たとえビジネスが成立するほどの需要が見込めるとしても、いまさらリッターあたり6~7kmという“極悪燃費”な新型パトロールを導入することは、量販コンパクトカー「ノート」ですら「e-POWER」一本とするような電動化戦略を強力に推し進めるいまの日産にとっては厳しいでしょう。 国内のために新規でパワートレインを開発することも考えにくく、やはりサファリ復活は「叶わない夢」とあきらめざるを得ない状況といえます。 残念ながら、現段階で新型パトロールの国内販売(ひいてはサファリの復活)は難しいというのが、筆者(自動車ジャーナリスト 吉川 賢一)の見解です。 ※ ※ ※ ただしランドクルーザーがそうであるように、時世にあわせハイブリッド機構を搭載する電動モデルを追加設定する可能性も近い将来にはありそう。 こうしたモデルならば、ふたたびチャンスはあるかもしれません。いちファンとして、新型“サファリ”の国内復活を願うばかりです。
吉川 賢一