二軍の試合でマスクを被りプレーする清水叶人。

　強肩と巧打が売りの捕手として2022年ドラフト4位でカープに入団した清水叶人。高卒1年目のシーズンを終え、捕手としての課題を抱えながらも鍛錬の日々を送っている。 ここでは、昨年オフに実施した背番号62の独占インタビューをお送りする。（全2回・前編） 【写真】清水と同期入団で、2022年ドラフト1位の斉藤優汰 ◆チームの“機動力野球”で 捕手として成長 ―野球を始めたきっかけを教えてください。 「僕が小学1年の時、3歳年上の兄が野球をやっていた影響で、僕も野球を始めました。その時が初めてのキャッチボールでしたね。当時から兄は野球が大好きでしたが、僕はいろんなスポーツをやってみたいと思っていました。ただやはり兄が野球をしているということで、自然と僕も続けるようになりました」 ―そこから野球一筋で続けてこられているということですね。 「そうですね、そこからはずっと野球をしています。最初は、小学校の野球チームで始めて、中学ではボーイズリーグのチームに入り、硬式野球を始めました」 ―高校は、群馬県・高崎健康福祉大高崎高です。機動力野球で有名なチームだと思います。 「“機動力野球”はまさにチームカラーですね。やはり高校では、走塁を中心に指導してくださいました。また、技術的な面、走塁に対する意識、たくさんのことを学びました。でも僕はそこまで走れる選手ではなかったので（笑）。ですが、走れる選手はたくさんいましたし、技術も持っていました。なので、捕手としてそんな選手たちを毎日相手に練習していたので、僕自身もチームメートに鍛えてもらうことができたと思っています」 ―走塁レベルの高いチームメートを相手にすることで、送球をはじめとする“捕手”としての技術を磨くことができたんですね。 「チームメートの走塁は絶対に阻止してやるという気持ちで、紅白戦などは臨んでいました。逆に、走る選手たちには『清水から絶対に走ってやる』という意識があったので、お互いに高め合う練習ができていたと思います」 ―そこから、2022年ドラフト4位でカープに入団されました。入団前、カープに対してはどんな印象を持っていましたか?  「やはり3連覇の時の強い印象を持っていました。捕手といえば會澤（翼）さん、投手は大瀬良（大地）さんや、野手は菊池（涼介）さんといったプロ野球界でも名の通った選手の方が一番に思い浮かびました」 ―では実際に入団してから、カープはどんなチームだなと感じていますか? 「とても温かいチームだと感じています。いろんな方が気さくに話しかけてくれますし、野球のことを聞けばすぐに教えていただけます。怖くて近寄れない先輩という方もいませんし、すごく良いチームだと感じています」