松下奈緒 ターニングポイントは朝ドラ「ゲゲゲの女房」
女優という仕事に対する心構えも、改めて学ぶこととなった。「もし朝ドラに出会っていなければ、上を目指そう、という気持ちにはなれていなかったと思う。『こんなのじゃダメ』、『もっともっとできるはず』と私自身を奮い立たせてくれた」。10カ月の撮影期間中に得たものは、あまりにも大きかった。「(デビューからの)10年はあっという間だったと思う反面、10年ではまだまだです。あと50年、60年と続けられるならば、ずっと続けていきたい」と、10年を1つの通過点として、さらなる成長を目指すつもりだ。 現在29歳。「年齢はあるようでないものです。30代になるからどうしようとかは思いません。仕事の内容は変わらなくても、自分を表現するにはどうすればいいのか、今まで以上にモチベーションを高めていくだけです」と、女優として、また個性であるピアニストとして表現力に磨きをかけていく。 結婚願望については「25歳までにはすると言っていたけれど、それも夢と散りました。今は自分の事で精一杯だから、結婚したいとは思いません。見たことのないものを見たり、行ったことのない場所に行ったり、そこから刺激を受けていきたい。色々なことを一通り経験して満足したら、次に結婚ですね」。女優生活10年目。やりたいことは、たくさん残っている。 (取材・文/石井隼人) 松下奈緒(まつした・なお) 1985年2月8日、兵庫県出身。7月19日放送のBSフジ「松下奈緒 ミュシャ 幻の大壁画群公開」(午後7:00)に出演。チェコが生んだアール・ヌーヴォーの天才画家ミュシャの代表作にして、神秘のヴェールに包まれていた壁画群「スラヴ叙事詩」全20面を日本のテレビで初公開する。松下が実際にチェコを訪れ、その壁画群の誕生と数々の謎を追うほか、ヨーロッパカフェ文化の聖地で絶品伝統スイーツや名物野獣野鳥の豪快肉料理を紹介する。