【西武】エース・高橋光成がトライアウト受験の鈴木将平へ愛あるエール 「ちょっと俺投げようか」と打撃投手務める
西武のエース・高橋光成投手が今オフに戦力外通告を受けた鈴木将平外野手へ愛あるエールを送った。 「ちょっと俺投げようか」。高橋のひと言で「打撃投手・高橋光成」のフリーバッティングが急きょ実現。約20分間の心温まるひとときだった。 10月28日に戦力外通告を受け、14日に行われる12球団合同トライアウト(ZOZO)に向け球団施設で調整していた鈴木に、隣で一人練習していた高橋が手をさしのべた。「やっぱありがたいですね。あんな元気な生きた球投げてくれて。明日も自信持って迎えられるなと思います」 高橋にとっては0勝11敗に終わった今季からの再起に向けた調整の一環でもあったが、鈴木にとっては貴重な時間。「あんなぶん投げしてくれる球は久々です」と感謝しきりだ。「将平がいつもマシン(の球を)打ってたの見てたんで。(自分も)バッター相手に投げたいなと思ったんで、4、5割くらいの力で投げてみました。変化球も遊びで投げましたけど、基本的には真っすぐです」と通常より少し近い距離から約65球。「光成さん、速いっす!」「今のはボール?」「だから高いって!」「えぇ~~」。聞こえてくる会話からは、よく食事にも出かけていたという2人の関係性がにじみ出た。 「僕自身もバッターが立った時にフォームが変わってしまうのも課題なので、いかに実戦でできるかっていうのがテーマだったのでできてよかったです」。投球を終えた高橋の表情は充実感に満ちていた。 いよいよ迎える運命の日。「光成さんは頑張ってこいよっていつも言ってくれるんです。出せるもの全部出して、悔いないように頑張りたい」ち力強く意気込んだ鈴木。後輩を常に気にかける心優しいエースは、「いいバッターですし、何度も助けてもらいました。明日も頑張ってもらいたいですね」と8年間を共にした戦友の躍動を誰よりも願っている。
報知新聞社