障害者ゴルフの世界大会「THE G4D OPEN」の最終日を現地からレポート! 日本人4人の結果は?【50代の“元”女子大生が学ぶゴルフとリハビリテーション・番外編】
世界の若い障害者ゴルファーにミニインタビュー!
欧米には低身長症(shortstature)のゴルファーも多くいますが、みんな軸がブレないコンパクトで綺麗なスウィングで生き生きとプレーしています。19歳のエリー・ピークス(イングランド・STANDING3)は、お父さんの影響で7年前にゴルフを始めました。「この障害でできるスポーツが少ないこと、どの障害のプレーヤーとでも戦えることがいいと思い始めました」。目標は本大会の女子部門トップ3でしたが、今回見事達成。 「今後もこのままよいプレーがしたい。私には病院にいることが多い時期があり、外に出たり人に関わることができなかった。だから今は楽しいです」と聡明に語ってくれました。 21歳のフィリップ・リッツインジャー(オーストリア・STANDING3)は、生まれながらに右足ひざ下の骨が1本しかなく、見た目も足が細いです。実は彼、初日の秋山卓哉の”打球事故“の当人。木に跳ね返ったものの彼の打ったボールが秋山の背中に当たりました。それに対してものすごく申し訳なさそうに謝る姿が何だか憎めない。本人に「あなたはキュートですね」と伝えると苦笑いされました……。 8歳でゴルフを始め、サッカーやクロススキーなどいろいろなスポーツを行いましたがなかなか難しく、ゴルフを再開。今はとにかくゴルフが大好きだそう。 「多くの障害者ジュニアにもゴルフを薦めたいですし、もっとプレーヤーが増えれば、厳しくも楽しい競争になると思います」
日本選手の最終結果
最高位は吉田隼人でこの日80の総合21位。終わって姿を見せ「下手くそですねえ」との第一声のあと、詳細にプレーを自己分析し、「自分を変えなければ。今年はまた日本の試合でも7月のアメリカの大会でも自分のゴルフができるようにしていきたいです」。 小山田雅人はこの日76の総合23位タイで「まあまあでした」。上がり4ホールをバーディ、ボギー、バーディ、バーディで締めるあたりが経験豊富なさすがの粘り。「諦めたくないんです。病気のこともあり、プレーして悔いが残ったまま止めたくない」。 小林茂はこの日86の総合40位。最終日も“とにかく明るい”キャラでなごませてくれました。「スコアはひどいけど、楽しくできました。今回も勉強になりましたよ」と世界の選手たちの”転がし“アプローチを見て習得。直近の目標を聞くと、「目標? 僕今年で69ですよ(笑)。でもエージシュートはしたいですね」。 秋山卓哉はこの日86の総合41位タイ。「3日間最高でした。でも3日間試合は体力的な部分で辛かった」と語るも12年ぶりの国際大会にゴルフ熱が上がったそう。「またこういう大会に出たいからゴルフを頑張ろうと思えます。取り組み方や普段の生活から見直さないといけませんね」。
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