天高く翔べ!サガンブルーとファジレッドの初顔合わせは駅スタで! サガン鳥栖U-18×ファジアーノ岡山U-18マッチプレビュー【高円宮杯プレミアリーグWEST第5節】
トップチームにも2種登録されており、ルヴァンカップの横浜FC戦ではスタメンに抜擢されたミキ・ヴィトルも面白い。「自分は足も速いですし、フィジカルも強くて、クロスも上手いと思います」と自ら言及した通り、身体の強さとスピードを生かした突破力は迫力十分。プレミアの舞台でも右サイドで存在感を放っている。
10歳でブラジルから来日すると、愛知の強豪・刈谷JYでプレーしたのち、U-18からファジアーノへ加入。「今年はユースでも最後の年ですし、ゴールやアシストで結果をしっかり出して、チームを勝たせてアピールして、プロに上がれたらなと思います」と自身の目標を口にしつつ、「来年も後輩たちにプレミアでプレーさせたいので、残留はしたいですね」と優しい“先輩”の一面も。9番がサイドを制圧できるかどうかは、そのままチームの勝敗を大きく左右する。
チーム関係者も『漢の中の漢』と絶賛するのが、ディフェンスリーダーを務める川上航生だ。昨シーズンからセンターバックの定位置を掴み、プレーオフでも奮戦。今季は副キャプテンにも指名され、「キャプテンを支えながら、チームが苦しい時に鼓舞する選手になりたいですし、ディフェンスリーダーとしての自覚や責任を全うしたいと思っています」とアカデミーラストイヤーに意気込んでいる。
好きな選手は「身長も僕ぐらいで、メチャメチャ対人が強くて、さらに上手いので参考にしています」という元イタリア代表のファビオ・カンナバーロ。開幕戦では開始早々に頭部のケガで負傷交代したものの、復帰戦となった前節はフル出場で完封勝利の立役者に。『ファジアーノのカンナバーロ』が見せる魂のディフェンスからは、常に目が離せない。
言うまでもなくこの両チームがプレミアリーグで対戦するのは、今回が初めて。ゴールデンウイークの最後を飾るにふさわしい、サッカー専用でもある駅前不動産スタジアムでの好カード。鳥栖U-18と岡山U-18が意地をぶつけ合う90分間を、大いに楽しみたい。
土屋 雅史