円は対ドルで149円台後半に下落、日米金利差縮小見込む買い一服
(ブルームバーグ): 3日の東京外国為替市場の円相場は1ドル=149円台後半に下落。日米の金利差縮小を意識した円買い・ドル売りの動きが一服し、ドルを買い戻す動きがやや優勢となっている。
三菱UFJ信託銀行資金為替部の酒井基成課長は、ドル・円はあまりに下がり過ぎたので「やや戻りを試している」と指摘。その上で、日本銀行による追加利上げを織り込む中で円は強含みになるとの見方を示した。
SBIリクイディティ・マーケットの上田真理人金融市場調査部長は、日本は追加利上げ、米国は利下げの明確な姿が徐々に見えてきたほか、フランス政局不安のリスクオフで円は買われたが、「米経済の好調が雇用統計などで確かめられれば、ドルを売って円を買う動きが続くのは難しい」と言う。
米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事は2日の講演で、今月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で「政策金利引き下げを支持する方向に傾いている」と発言。市場は利下げに前向きと受け止めた。
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Hidenori Yamanaka