任天堂、スイッチ後継機が反転の鍵 今期中に発表 業績予想下方修正で正念場
任天堂が2025年3月期の連結業績予想を下方修正したのは、発売から8年目を迎えた家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」やソフトの販売数量が予想を下回っているためだ。今期中に発表するとしているスイッチ後継機にますます注目が集まっている。 【写真】土日を待てない…新作ゲーム発売で「ゼルダ休み」取得が続々 企業側の理解も 同社は通期予想で、売上高を従来予想から700億円減の1兆2800億円に、本業のもうけを示す営業利益を400億円減の3600億円に、それぞれ引き下げた。 「後継機の発表あるなしが現行機の買い控えにそれほど大きく影響しているとは思えない」 同社の古川俊太郎社長はオンライン会見でそう語ったが、同日発表した24年9月中間連結決算の売上高は減収減益となり、「ゼルダの伝説」がヒットした前期の反動とはいえ、スイッチの落ち込みが響いた。 ソフトなどを含むゲーム専用機関連の売上高は34・1%減の4852億円で、スイッチの販売台数は31・0%減の472万台、ソフトは27・6%減の7028万本。 こうした状況を踏まえ、通期のスイッチの予想販売数量を100万台減の1250万台、ソフトは500万本減の1億6千万本に引き下げた。 古川氏は「(スイッチは)安定した需要があり堅調に推移しているが、期初に計画していたレベルには販売が達しなかった」と説明。次のゲームビジネスの新しい姿を示せるかが試されている。(清水更沙)