タイソンを判定の末に破ったポール。歓喜の表情はなかった。(C) Getty Images

　元統一世界ヘビー級王者のマイク・タイソンが現地11月15日（日本時間16日）、米テキサス州アーリントンのAT&TスタジアムでYouTuber兼プロボクサーのジェイク・ポールと2005年以来19年ぶりとなる公式認定のプロ復帰戦を行ない、判定の末に敗れた。試合後、勝利を収めたポールがタイソン戦の印象を語っている。 【動画】「これはクレイジー！」前日計量でタイソンがポールに強烈なビンタ!! 　米メディア『New York Post』は、ポールが試合後の会見で、３ラウンド以降はタイソンにスピードがなくなり距離をとって手加減したと主張し、「彼はボクシング界の偉大なアイコン。ファンにショーを見せたかったが、傷つける必要のない人を傷つけたくはなかった」と語ったことを伝えた。 　一方、英メディア『dailymail online』はポールがKO決着を望まなかったことを称賛するというボクシングコラムニスト、ジェフ・パウエル氏の寄稿を掲載。「彼（ポール）がやったことはこの生々しいビジネスに人間味と名誉の感覚を添えて装飾することだった」と記した同氏は、ポールがボクシング界の伝説であるタイソンの威厳を保つことにも貢献したと指摘。「僕は人々が僕について何を考え、何を言うかなんて気にしない」と語ったポールについて「避けられない批判に対して毅然とした態度をとった」と言及している。 　タイソン58歳、ポール27歳、「31歳差」という年齢差が話題を呼んだ世代間対決。内容に関しては、１ラウンドこそ積極性をみせたタイソンだったが、２ラウンド以降は手数がなく衰えを隠し切れず、試合直後から批判の声が多く上がっていた。 構成●THE DIGEST編集部