【バレー】「もう一度、長岡と日本一をとりたい」。美しき”腐れ縁”、久光スプリングス・栄絵里香と長岡望悠が挑む最後の現行Vリーグ
「皇后杯の会見で、栄選手が長岡選手と日本一になりたいと言っていたが」 Vリーグレギュラーラウンドの終盤、上尾大会の試合後会見で長岡にその感想を求めた。 「その話は今、初めて聞きました。嬉しいですね。栄とはずっと一緒で…腐れ縁なのかもしれないですけど(笑)、お互いここまできちんと体が動く状態でバレーボールが続けられているという状況は本当に想像していませんでした。最後までしっかり頑張れたらと思います」 では、皇后杯を前にしてどんな会話があったのか。 前述の記者会見で栄にも聞いている。 「2人でこの大会を勝ちたいとか、そういう話はしていないです(笑)」 期待に応えられなくてごめんなさい、という表情で栄は微笑みながら教えてくれた。 「リーグを通してお互いずっと試合に出続ける中で、その試合その試合でそれぞれが感じたこと、コンビのことだったり、チームのことだったりを話してきました」 言葉としては、おそらく、2人にはそれで十分なのだろう。 今季をもって現行のVリーグ(V1~V3)は終了し、来季からはS-V.LEAGUEをトップリーグとする新たなリーグがスタートする。 「Vリーガー以上」と謳われた東龍時代のセッターとエースが万全の体制で臨む、最後の現行Vリーグ。 長岡の言う”腐れ縁”と呼ぶには美しい絆を深めてきた2人が今、お互いの心の中で手を取って、日本一に挑もうとしている。
堀江丈