中川翔子「ガンダムを歌えるのは特別なこと」、大先輩・森口博子からの「嬉しすぎる言葉」も
「長編 VR 映画」は未来を感じる超絶体験
──ところで、アニメオタクとしての中川さんにとって『機動戦士ガンダム』シリーズはどんな位置づけなんですか? 中川 実は『ガンダム』シリーズは偉大すぎて、“私が観ていいのだろうか?”ってドキドキがあって、昔から観てはいたのですが、なかなかガツンとハマる機会がなかったんです。本当は10代の頃にハマりたかったのですが、お仕事を始めたこともあって、その機会がつくれなかったんです。 ──確かに、あまりにも名作扱いされている過去作品って、ガチで向き合うのに覚悟が必要かもしれませんね。 中川 そのパターンです。それが、『機動戦士ガンダム 水星の魔女』を一気見して、“あ、これ面白いじゃん”となって。平和な世界じゃなくて、いきなり人が亡くなったり、それぞれが正義だと思っていることが異なるのですれ違いが生まれたり。 そしてこの広い宇宙のなかでの命の儚さなど、いろいろなことが描かれていて。“じゃあ、この際、改めてファーストと向き合ってみよう”となりまして。少し前に、私、入院していた時期があり、そのときにガッツリとハマりました。前にも観ていたのですが、もう一度劇場版も含めて全部観て。“ああ、こんなに面白いのか”と。 ──ファーストガンダムを見始めたら、そうなりますよね。 中川 モビルスーツのデザインの多様性も面白いし。私はシャア専用ズゴックが大好きなんですけど“なんて可愛いんだろう”って思いました。そこからガンプラを作ってみたら、また面白いし。 それに名言が山ほどありますよね。それが暮らしの中に生かせるな、と。さまざまな楽しみ方が日常に溶け込んでくれて。『ガンダム』好きになると、いろいろな人とに会話が盛り上がるんですよね。“好きなモビルスーツは?”とか“どの『ガンダム』作品が好きでしたか?”とか世代を超えて話せます。 ──“『ガンダム』ファンあるある”を体感していると。 中川 『ガンダム』を好きになってから人生が豊かになって楽しいなと思っていたら、その後、けっこうすぐに今回の主題歌のお話をいただいたので、びっくりですよ。 ──今度の新作は、「長編 VR 映画」です。ご覧になって、中川さんはどう感じましたか? 中川 “今まで生きてきたなかで、もっとも未来を感じる体験”でした。没入型なので、観客として映画を観るというより、映画の中に入ってパイロットとしてモビルスーツに乗って戦えるんですよ。 「メタクエスト(VRゴーグル)」をかぶると、もう360度、見渡す限り全部宇宙で。ハロを抱っこするとか、ホワイトベースの廊下の手すりを触ってス~ッと移動するヤツとか、『ガンダム』の世界でやりたいことが全部できちゃうんですよ。 ──この記事がアップされた頃には、すでに映画をご覧になっている人も多いと思いますが、誰もが宇宙世紀の住人になれるんですね。 中川 それから『ACROSS THE WORLD』の歌詞とリンクする、“あること”が起きるんです。『ガンダム』という宇宙と自分がつながれちゃうんだっていうのが本当に驚きで。“未来が来た~”っていう感じがありました。ぜひ、皆さんそれを全身で浴びてほしいなと思います。