ブラジル代表、背番号10の系譜(5)嫌われちゃった…!? 世界最高峰の大スターがなぜ?
ブラジル代表は長きに渡ってサッカー界をけん引し、その輝かしい歴史の中で「10」という背番号のイメージも作り上げてきた。世界の覇権を争う舞台で重要な意味を持つ背番号を任された選手たちはどんな活躍を見せたのだろうか。18年ロシア大会までのワールドカップでサッカー王国・ブラジルの背番号10を務めた選手たちを大会ごとに振り返る。※所属クラブは大会前時点、年齢は初戦時点のもの
ロシアワールドカップ
背番号10:ネイマール(パリ・サンジェルマン) 生年月日:1992年2月5日(当時26歳) 個人成績:5試合出場/2得点2アシスト 監督:チッチ 戦績:ベスト8 ブラジルワールドカップ後に代表復帰を果たしたネイマールは、チアゴ・シウバの負傷もあってブラジル代表史上最年少22歳でキャプテンに任命される。 2016年にはオーバーエイジ枠で出場したリオデジャネイロ五輪に出場し、ブラジルの優勝に大きく貢献した。しかし、その大会後にA代表のキャプテンマークを返上し、自ら大役を降りる道を選んだ。ロシアワールドカップの南米予選では全員に責任感を植えつけるため、キャプテンのローテーション制が採用される。 それでもチッチ監督はネイマールへの信頼を示し、ロシアワールドカップ本大会で再びキャプテンマークを託した。当時のネイマールはそもそも直前まで負傷の影響によってメンバー入りが危ぶまれ、大会直前のクロアチア代表との強化試合でようやく復帰したばかりという状況だった。 そんな不安をよそに、背番号10は躍動。ラウンド16までの4試合で2得点2アシストと結果も残し、健在ぶりをアピールする。だが、ラウンド16で日本を破ったベルギーを相手に沈黙し、準々決勝敗退に。4大会ぶりの頂点は遠かった。 ロシアワールドカップでのネイマールは結果こそ残していたものの、相手にタックルを受けた際の過剰なリアクションの方により大きな注目が集まり、批判の的にもなった。キャプテンという責任ある立場にも関わらず、あまりに大袈裟な倒れ方や痛がり方をするため、それをネタにしたジョーク画像なども大量に作られた。世界中に“精神的に幼い嫌われ者”というイメージが定着してしまったとも言えるだろう。
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