ボーイズリーグ 苫小牧が4戦目でリーグ戦初白星…ナガセケンコー杯北海道支部春季リーグ戦
◆ナガセケンコー杯◇第33回北海道支部春季リーグ戦 第4,5節(25~26日、夕張サングリンスタジアムほか)▽第4節 苫小牧ボーイズ14-6旭川道北ボーイズ=5回コールド= 苫小牧ボーイズが、4試合目にしてリーグ初白星を挙げた。第4節で旭川道北ボーイズに14―6の5回コールド勝ち。主将で4番の成田怜生(れん、3年)が4打数3安打4打点と大暴れするなど、14安打の猛攻で息を吹き返した。札幌豊平ボーイズが2連勝で3勝1分けの首位。札幌手稲ボーイズも2勝2分けで無敗をキープした。 **** 神懸かったように苫小牧が打ちまくった。1回に2点を先行されたものの、その裏、成田の左中間を割る2点三塁打などで一挙5点。その後は壮絶な打ち合いとなったが、3回には6番・加賀谷皇晴(2年)の2点三塁打などで決定的な6点を奪い、旭川道北を突き放した。 第3節を終えて1分け2敗。得点3、失点17と元気がなかった。それでも高橋輝昭監督は、あえて1年生を積極投入した。“成長戦略”とともに、「上級生に刺激を与える」意味もあった。今春は過去最多16人の1年生が加入。しかも、そのうち12人が苫小牧選抜だ。 「うまい選手が多いし、みんなレギュラーを取られるんじゃないかと必死になって競争も激しくなった」と成田。危機感を胸に4番の主将は4打数3安打4打点、2年生の6番・加賀谷も3打数3安打3打点と上級生の意地を見せた。 打線は5本の長打を含む14安打で14得点。これまでのうっ憤を吹き飛ばし、高橋監督は「出来すぎかもしれないが、変化球にも対応できていたし、これで少しは自信を持ってくれるのでは」と手応えを口にした。 成田は東北への修学旅行のため、前週の試合を欠場。世界遺産で知られる岩手県の中尊寺を拝観し、必勝祈願していた。その御利益を授かり、「沈んだままで終われない。この勢いを続けないと」。連覇を狙う6月の北海道選手権も見据えて反撃開始だ。(石井 睦) 〇…札幌手稲は札幌北広島に3-2。2点ビハインドの3回からリリーフした三浦貴壱(3年)が1安打5Kの無失点で反撃を断ち、6回の勝ち越しに導いた。カーブ、スライダー、フォークを駆使し、打たせて取る投球が持ち味。ひょうひょうとしたキャラの左腕は「いつも通り自分のピッチングをするだけでした」とはにかみつつ、「不調だった村上(太一=3年)が勝ち越し打を打ってくれて良かった」と感謝していた。 〇…札幌豊平は旭川道北に11-1。「9番・三塁」が定位置だった東天青(あお、3年)が「6番・捕手」で大暴れした。正捕手で中軸の工藤潤(3年)が修学旅行のため欠場。東が公式戦初のマスクをかぶった。「捕手の練習はほとんどしていなかった」と言うが、ミスなく試合をコントロール。旭川道北戦では全て得点に結びつく3安打で打線をけん引した。存在感を増し、「打撃は調子いい。このままいきたい」。
報知新聞社