映画「おしゃべりな写真館」PR 藤監督ら来社、思い語る
北海道十勝管内鹿追町を中心に十勝地方で撮影された映画「おしゃべりな写真館」(藤嘉行監督)が11日まで、イオンシネマ釧路で上映されている。2日には、藤監督と挿入曲を歌うMY′sの白岩征季さんらが釧路新聞社を訪れ、作品への思いを語った。 「おしゃべりな写真館」は、鹿追町で100年近い歴史のある写真館を舞台とした心温まる物語。主演は東京から戻り、目の病気と向き合う写真家を演じた中原丈雄さん。自然に抱かれ、季節が移ろう中、繰り広げられる人間模様が描かれている。撮影期間は1年をまたぎ、町民もエキストラをはじめ、炊き出しや撮影スタジオの設営などで協力した。藤監督は「最初から決まっていたのは山村留学というテーマだけで、ほかは鹿追町で住み、ロケをする中で加えていった。まちぐるみの支えがあって、静かな心のドラマを作りたいという思いがかない感謝したが、映画をきっかけに地域が一つになったと喜ばれて、うれしかった」と振り返った。 MY′sは2005年にメジャーデビューした鹿追町在住のフォークデュオで、サポートメンバー4人を加えた6人で十勝を拠点に音楽活動を続けている。作品では「スマイル」「宝探し」の2曲が挿入曲として採用された。自分たちの楽曲が映画で使われるのは初めてという、白岩さんは「スクリーンを見ながら聞こえてきたとき、とても感動した。改めて、ストーリーとつながりがあってよかった」と笑顔で語った。 今年秋には、全国の映画館で上映される。藤監督は「十勝を含め、釧路、根室で暮らす人にとっての当たり前が、初めて訪れた人にとっての驚き、思い出となることは少なくない。映画が、地元のよさを見直すきっかけになるかもしれない。ぜひ、足を運んでいただければ」とアピール。白岩さんも「十勝と日常的に関わりがある釧路、根室の住民には、共感できる内容が多い。映像と合わせて、音楽も楽しんで」と話している。 なお、MY′sは20日午後7時から、アコースティックカフェHOBO(釧路市中鶴野4)でライブを開く。3500円(ワンドリンク付き)。問い合わせは0154(52)4048へ。
釧路新聞