【日本ハム】水谷瞬が掲げた目標はソフトバンク・和田毅のレジェンドロード「そういう野球人生を歩めたら」
日本ハム・水谷瞬外野手(23)が6日、5日に現役引退を表明したソフトバンク・和田毅投手(43)への感謝を口にし「そういう野球人生を歩めたら」と“レジェンドロード”を目標に掲げた。昨季までの5年間、古巣で共にプレーし「惜しまれて引退できるのは野球人として一番いい終わり方」と決意。秋季キャンプ第2クール初日は「お団子ヘア」のファンサービスも見せ、移籍2年目はヒーローの座を奪い続けると約束した。 「レジェンド」への感謝が次々とあふれ出た。水谷は古巣時代を懐古し、先輩への思いを惜しみなく語った。「プロ野球生活で一番最初に対戦した投手が和田さんだった。(年齢が)一番上なのに(いつも)一番走っていた。僕は投手じゃないけど、本当にいい影響を与えてくださいました」 浜田と石見智翠館、同じ島根の高校からプロへの道を切りひらいた二人。高卒1年目の19年。シート打撃で最初に対決した投手が故障から復帰を目指していた和田だった。「ベース板いっぱいの精度の高さ。これがプロか…と」。球速以上のキレ、抜群の制球力は今も脳裏に焼き付いている。 何より感銘を受けたのはベテランの“素顔”だった。日米通算165勝の実績を誇りながら「話しにくい雰囲気を出すわけでもなく、一緒になった時は和気あいあいとしゃべれる雰囲気をつくってくださる方だった」。周囲から惜しまれつつ引退する姿には憧れを抱いた。「そういう人柄、年の重ね方。自分が和田さんと同じ年齢、同じような立場まで野球ができるならそう思われる人になりたい。惜しまれて引退できることが一番野球人としてはいい終わり方であり、僕で言ったらバットの置き方。そういう野球人生を歩めたら」 現役ドラフトで加入した今季は出場97試合で94安打を放ち、打率2割8分7厘、9本塁打とブレイク。交流戦では歴代最高打率4割3分8厘でMVPを初受賞し、球宴にも選ばれた。明るいキャラで愛される23歳は、この日の秋季キャンプに自称「お団子ツインヘア」で登場。「こういう楽しんでもらい方もある。ちょっとお試しで」と自己流のサービスでファンを盛り上げた。来季の野望については「お立ち台イコール(自分)、とまでは言わないけど、そう認知してもらえるぐらい立ちたい」ともくろむ背番号53。先輩の背中を目に焼き付けながら、偉大な野球道を追いかけていく。 (堀内 啓太)
報知新聞社