岡田利規「東京公演はこつこつの一環」、「リビングルームのメタモルフォーシス」日本上演に向け
作・演出をチェルフィッチュの岡田利規、作曲を藤倉大が担い、東京・東京芸術劇場 シアターイーストで9月20日から29日まで上演される「芸劇オータムセレクション チェルフィッチュ × 藤倉大 with アンサンブル・ノマド『リビングルームのメタモルフォーシス』」より、岡田と藤倉のコメントが到着した。 【画像】岡田利規(c)宇壽山貴久子(他3件) 本作は昨年5月に、ウィーン芸術週間の委嘱を受け、オーストリア・ウィーンのHalle G im MuseumsQuartierで初演された音楽劇。賃貸契約の一方的な破棄により、住む家を追い出されそうになる家族の物語から、人智の及ばない強大な力がその問題自体を舞台上から消すという劇世界が展開する。 日本初演に向け、岡田は「『リビングルームのメタモルフォーシス』は、そういう題名の音楽劇というより、そういう名の冠された何か、音楽と演劇の拮抗からなる何か、なのです。ただ、そんなこと言っても通りが悪い。イメージしてもらえない。なので不承不承、音楽劇、と呼ばれることに甘んじている次第です。こういうのは、時間がかかるものです。何十年とかかるかもしれない。チェルフィッチュは(きっと、藤倉大さんも)待つつもりです。待つしかないので。こつこつとやるしかないので。東京公演もそのこつこつの一環です。お客さんに見てもらうことによって世界を変容させることによって」とコメント。 また、藤倉は「岡田利規さんとチェルフィッチュの役者さん達と2年掛けて、東京と僕の住むロンドンをネットで繋いで作り上げたこの音楽劇。最初から最後までお互い全く妥協することなく、その上今までにないものができたと思う。僕がアーティスティック・ディレクターで東京芸術劇場が主催する音楽祭、ボンクリ・フェスに、岡田さんが来てくださり、そこでの経験がこの音楽劇の最後の部分に反映されている、とおっしゃっていた。まさにその場所、東京芸術劇場で東京公演ができるのは運命なのだろう。より特別な舞台になると思う」と自信をのぞかせた。 出演者は、青柳いづみ、朝倉千恵子、川崎麻里子、椎橋綾那、矢澤誠、渡邊まな実。演奏をアンサンブル・ノマドが担当する。 ■ 芸劇オータムセレクション チェルフィッチュ × 藤倉大 with アンサンブル・ノマド「リビングルームのメタモルフォーシス」 2024年9月20日(金)~29日(日) 東京都 東京芸術劇場 シアターイースト □ スタッフ 作・演出:岡田利規 作曲:藤倉大 □ 出演 青柳いづみ / 朝倉千恵子 / 川崎麻里子 / 椎橋綾那 / 矢澤誠 / 渡邊まな実 演奏:アンサンブル・ノマド ※川崎麻里子の「崎」は立つ崎(たつさき)が正式表記。 ※65歳以上、29歳以下、高校生以下割引あり。