韓国「衝撃的選挙」のウラで、ここへきて韓国から「日本に移住したい人」が出てきた“意外な事情”
今回ばかりは笑えない
友人記者が滞在した三日間、大分、熊本と案内しながら、彼にできそうな仕事や住宅事情を話したが、今後、こういった韓国人も増えていくのではないかと思える。 もちろん多くの国民は国にとどまるが海外取材を定期的に行っている彼らには、韓国の歪んだ現実が我慢の限界に達し始めているというのだ。海外に移住する場合は少なからずその国に夢を持っていくものと思うが、彼らは自分の国に我慢ならなくて出ていこうとしている。 私も思いは同じなので、できることはアドバイスしていくつもりだが、友人は「今後の韓国では思考を停止し過ごさなければ人の道を踏み外しそうだ」と話していた。「人の道を踏み外しても国会議員になれるからか」と私が突っ込むと、「今回ばかりは笑えない」と真剣な顔をしていたのが印象的だった。 私は以前、韓国でビジネス上の不払いに対して「あなた方に常識はないのか」と尋ねたところ、「島国で通用する常識と大陸(半島)の常識は違う」と40代後半の男性に言われたことがあった。 私にしてみれば連絡もよこさず不払いを起こした当人の言い分がそれかとなるが、韓国ではそういった経験をしたことが一度だけではなかった。
「未来」はあるのか
日本では「もうかってまっか」「ぼちぼちでんな」という挨拶の様に、「どう? 最近」「生活がしんどいわ」というやりとりをすることがある。 自営業者の私からすれば、土日祝はきっちり休んだうえでしんどいもないだろうと、当初は思っていた。だが、韓国で過ごして私も7年が過ぎた頃から、同じ様に「生活がしんどいわ」というセリフを吐く様になった。日本ではこれまで窮地と思える場面があっても、「しんどい」と感じたことがなかったが、韓国は本当に「しんどかった」のだ。 世間を見渡せばどこに行っても左派のデモだらけ。田舎に行っても左派の垂れ幕が目に入る。TVをつければ左派の擁護番組、人と話せば最終的に政治問題(日韓問題)となる……そうした“日常”がしんどくなったのだ。知人の日本人駐在員も同じ様な不安を抱えているのを聞き、安心した覚えがある。 良くも悪くも、文在寅政権は日本に韓国という国を知らしめ、韓国民に左派の「嘘」を暴かせたが、今回の選挙結果をみれば「だから何だったのか…?」としか言いようがない。 野党『共に民主党』の李在明代表は選挙公約通りに、「民生回復」、いわゆる補助金に13兆ウォン(約1兆4700億円)を投入すると発言した。だが、今年は1-3月だけでも韓国政府は韓国銀行のマイナス通帳(銀行ローン)から財政補填として約32兆ウォン(約3兆円)を借りたことがわかっている。 これも文在寅政権の後始末の結果だが、これからも国民はそんなことはお構いなしに補助金を出してくれる政党に票を入れていくのだろう。そこには国も未来がないと思ってしまうのは、私だけなのだろうか。 さらに連載記事『韓国が「反日ブーメラン」で、日韓関係が「崩壊」する“最悪シナリオ”の中身』では、いま韓国で起きている“もう一つの異変”についてレポートしよう。
豊 璋(在韓国コンサルタント)