JR西日本 207系通勤形車両をリニューアル。安全性向上やバリアフリー対応を充実
JR西日本は22日、JR京都・神戸線や宝塚線、学研都市線などを走る「207系通勤形電車」をリニューアルすると発表した。これにより、安全性向上やバリアフリー対応を充実させていくという。
安全性向上対策やバリアフリー対応といったリニューアル
207系通勤形電車は、JR東西線の開業になどで必要となる車両を増やすため、1992年度~2005年度までに484両を製作。初期に投入した車両が、すでに製造から20年以上が経過していることから、安全性向上対策やバリアフリー対応といったリニューアルを行うという。 リニューアルの主な特徴は、より安定して立つことができるよう配慮するため、座席の中間に縦の握り棒を新設。また、座席の中間に仕切りも新設し、万が一の衝突時における安全対策の向上を図っていく。いずれも同社では初設置だという。さらに、衝突時のさらなる安全対策として、側面衝突対策やオフセット衝突対策が施される。 脱線などの異常を検知した際に、自動的に緊急停止・近隣の列車を止める装置「列車防護」を設置。先頭車同士が連結した際に、連結箇所への転落防止のためのホロも取り付けられる。
客室の照明はLEDを採用し約30%電力削減
省エネルギー化もはかられており、客室の照明はLEDを採用。これにより約30%電力が削減される。車両を制御する装置「VVVFインバータ装置」など、使われている電子機器の老朽化対策及び安定輸送のため、電子機器を更新する。 また、バリアフリー対応として編成の両先頭車に車いすスペースを新設。出入口ドア閉の際に注意を促すための案内音声を新設するなど、安定輸送もはかられる。