「師匠の吉幾三は『一流の変態です』」演歌歌手・真田ナオキ
デビュー後、しんどかったことは?
真田さん: 幼少期の頃から貧乏生活もたくさん経験してきているので、あまりしんどかったということはなかったかもしれません。お金がないということに関しても全然抵抗がなかったので。あえて言うなら、「こんなのいらねーよ!」と言われて、CDを投げられたりすることも当時はあったのですが、そういう時は苦しいというより、悔しいという気持ちのほうが強かったです。
落ち込んだ時のリフレッシュ方法は?
真田さん: 落ち込む時があまりないんですけど、悩むことは時々あります。例えば、仕事をいっぱいいただいて、「カバー曲をいっぱい歌わなきゃいけない」「あ、どうしよう。何から手をつけていいんだろう」と、てんやわんやになり、これは悩むということに近いかもしれませんが、そういう時は1回リフレッシュするために何もしない時間を、1時間などと決めて作ります。目覚まし時計をかけて、ずっと家の天井を見ているとか、「あぁ、無駄な時間を過ごした」みたいな時間を作ります。そうすると、なんかスッキリします。
変わった食生活をされているそうですね?
真田さん: 僕、ヤカンしか家になくて、ヤカンで鍋とかをやるんですよ。すき焼きとかをヤカンでやるんですけど、それを人から面白がられたのは、すごいびっくりしました。鍋物とか結構何でもできちゃいますね、「ヤカンは万能なんです」。取る時はやっぱり手を真上から入れないと、ヤカンに触れるとやっぱりかなり熱いので、気をつけないといけないですけど。
SNSで気をつけているところやマイルールはありますか?
真田さん: 「言葉」ですね。「言葉」ってすごい支えてもらえる良いものだと思うんですけど、簡単に凶器にもなり得ます。僕が「これはすごくいい言葉だな」と思ってつぶやいたその言葉で、もしかしたら傷つく方がいるかもしれない。そういうことは常に考えながら、更新する際は何回も何回も読み返してから投稿するようにしています。ちょっと深掘りするときは、「傷ついた方いたらごめんね」と、一言だけ書くようにしたり、それはすごく考えますね。本当にSNSは簡単に一言二言をつぶやけるので、みんな便利に使ってはいるんですけど、その言葉で、もしかしたら誰かがこのつぶやきで傷つくかもって、そこまで考えてつぶやけたら、本当にもっと便利なのになと思っています。僕自身はSNSであまり嫌な思いをしたことがないんです。してたかもしれないですけど、忘れてしまっているのかもしれません(笑)。いい意味で本当に能天気なので。
「歌が持つ力」とは、どういうものだと思われますか?
真田さん: 苦しい時こそエンターテインメントで「勇気づけたい」「元気づけたい」「明るくしたい」というのは、僕だけじゃなく、全てのエンターテイナー、アーティストが思い続けている気持ちだと思うんですけど、歌の力としては、一瞬「疑似経験ができる」というところもすごい魅力の一つだなと思っています。今本当に限られた環境でしか活動ができないんですけど、「一人でも多くの方の力になれたらいいな」と思って歌わせてもらっています。 (この動画記事は、スポーツ報知とYahoo! JAPANが共同で制作しました)