安室奈美恵、浜崎あゆみ、B’z…朝ドラ『おむすび』が描く「人生と共にある音楽」──選曲はスタッフどうしのカラオケで
「君の1番好きな 歌を聞きながら進もう」主題歌の歌い出しに込められた意味
番組放送開始前の取材で宇佐川さんは、主題歌をB’zに依頼した理由について、「震災もあった、『失われた30年』とも呼ばれた平成という時代に、B’zさんの曲は『大変だけど、きっと大丈夫だよ。頑張ろうよ』というメッセージを絶えず発していました。そしてそれは、『おむすび』という作品が伝えたいことや、ギャルマインドとも共通するものがあると感じました」と語っていた。 ドラマの「紹介文」ともいえる主題歌をB’zが担当し、物語のなかの大事な「栞」として、安室奈美恵や浜崎あゆみの曲がドラマを彩る。 これらの関係性について宇佐川さんは、「平成という時代全体を象徴するB’zさんに主題歌をお願いして、最初に『イルミネーション』の『君の1番好きな 歌を聞きながら進もう』という歌詞を見せていただいたとき、私は感激しました。『自分の好きを純粋に貫いて、好きな歌を聴きながら進もう』という、幾重にも意味のある歌詞が、結、歩、真紀、ハギャレンメンバーが大好きな『PARADISE TRAIN』や『TRY ME ~私を信じて~』、そして『Boys & Girls』とも重なります。主題歌『イルミネーション』は、『おむすび』という物語の精神性を一行目から支えています」と話す。 これから結と歩、そしてハギャレンメンバーたちの「1番好きな歌を聞きながら進」んだ先にはどんな景色が広がっているのだろうか。物語の先を楽しみに見守りたい。 取材・文/佐野華英