ポスト内海哲也?「大阪桐蔭最強世代」の巨人サウスポーに大化け期待が
台頭してきてほしい左腕
一軍昇格に向け、アピールできなかった。巨人・横川凱が5月17日のイースタン・リーグの西武戦(カーミニーク)に先発したが、4回8安打5失点で降板。毎回失点と内容も伴わなかった。初回一死三塁から西川愛也の中前適時打で先制を許すと、2回は二死一、二塁で川野涼多に2点左中間適時二塁打。3回は渡部健人に中越え適時二塁打、4回もモンテルに右前適時打と立ち直れないままマウンドを降りた。 【選手データ】横川凱 プロフィール・通算成績・試合速報 巨人で先発枠に当確ランプがともっているのは戸郷翔征、山崎伊織、菅野智之、堀田賢慎の4人。ソフトバンクからトレードで加入したサブマリン右腕・高橋礼は19日の広島戦(マツダ広島)で1回4失点KOを喫し、登録抹消された。残りの2枠を巡り、赤星優志、井上温大、ファームで調整中のフォスター・グリフィンが有力候補となるが、能力を考えると台頭してきてほしいのが横川だ。 大阪桐蔭高では甲子園に4度出場し、全国制覇3度。「大阪桐蔭最強世代」と形容されるが、エリート街道を歩んできたわけではない。同級生の根尾昂(中日)、藤原恭大(ロッテ)、柿木蓮(日本ハム)は中心選手だったが。横川は三番手投手。3年夏の3回戦・高岡商高戦で現在のチームメートでもある山田龍聖との投げ合いを制し、5回9奪三振1失点で白星を飾ったが、準決勝や決勝のマウンドには根尾、柿木が立っていた。
2度の育成落ちを経験
ドラフト4位で入団した巨人でも2度の育成落ちを経験。プロで生きる道を模索していたが、2022年の秋に投球フォームの改造に踏み切ったことで道を切り拓く。190センチの長身を生かし、グラブを高く上げ、その反動で左手を振り下ろす体の使い方で球に力強さが増し、130キロ台だった直球の球速が140キロ台後半に上がった。支配下復帰した昨年は春先から開幕ローテーションに入り、4月23日のヤクルト戦(神宮)で5回2失点と粘りプロ初勝利。20試合登板で4勝8敗、防御率3.95と大きく前進した。 今年はオープン戦で3試合登板して無失点と好調を維持していたが、他の投手との兼ね合いで開幕は二軍スタートに。4月中旬に一軍昇格すると、救援で3試合連続無失点と好投し、先発登板した27日のDeNA戦(横浜)は5回3安打無失点で今季初勝利。このまま白星を積み重ねたかったが、5月6日の中日戦(バンテリン)は制球に苦しみ4回2失点で黒星。リズムを作れず、登板後にファーム降格が決まった。