ポスト内海哲也?「大阪桐蔭最強世代」の巨人サウスポーに大化け期待が
2度の最多勝を獲得した内海
巨人は先発で一本立ちする左腕がなかなか出てこない。横川が先発ローテーションに定着すれば、大きなプラスアルファになる。長身左腕でシルエットが重なるのがかつて、エースとして活躍した内海哲也(現巨人一軍投手コーチ)だ。 内海は2度の最多勝を獲得するなど、現役時代にプロ通算135勝をマーク。身長186センチの長身から投げ下ろす直球は145キロ前後と決して速い部類ではないが、球速表示以上の速さを打者が感じていた。スライダー、チェンジアップとのコンビネーションで07年に最多奪三振(180)のタイトルを獲得している。 内海は入団当初から順風満帆だったわけではない。プロ1年目の04年は3試合登板で未勝利。05年は堀内恒夫元監督に才能を見出され、先発ローテーションの一角としてマウンドに上がった。26試合登板で4勝9敗、防御率5.04と悔しい結果に終わったが、翌06年から3年連続2ケタ勝利とエースへの階段を上る。 当時について、「とにかく、僕が心配するくらい使ってもらったので。2年目でしたが大したピッチングをしていないのに、まだ投げさせてくれるのか、と。『堀内さんは大丈夫かな』とこっちが心配になるくらい、我慢して使ってくださいました。もちろん、ありがたいことですし、結果として返さないといけないという気持ちはメチャクチャ持っていたんですけど、いかんせん技術がなくて。八方ふさがりという状況でした。そんな状況でも一軍のマウンドに上げてくれた恩はすごくあります」と週刊ベースボールのインタビューで語っていた。 もがき苦しむ時間は成長への糧となる。横川も内海の系譜を継ぐ左腕エースになれるか。もう一度はい上がってきてほしい。 写真=BBM
週刊ベースボール