防災グッズへの関心高まる、南海トラフ地震臨時情報の影響受けホームセンターで品薄や売り切れ【宇部】
8日に宮崎県沖を震源とするマグニチュード7・1の地震が発生し、政府は1週間にわたり、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)に伴う「特別な注意の呼び掛け」を行った。宇部市内のホームセンターなどには防災グッズを求める客が多く訪れ、一時的に在庫切れを起こしたり、今も欠品状態が続く商品もある。 厚南中野開作のホームセンター、ジュンテンドー厚南店(中島清店長)では地震の翌日に、切り花や線香などお盆向けの商品を重視した売り場のレイアウトを急きょ変更。地震対策を中心とした防災グッズコーナーを正面入り口近くに移し、陳列棚を通常の2倍の広さにした。 緊急用ホイッスル、携帯トイレ、懐中電灯など災害装備品30点入りの「防災バッグ」は、年間8個程度の販売数だが、12個あった在庫はすぐに底を突いた。大急ぎで取り寄せた10個のうち既に5個が売れた。 洋服だんすなど大型家具の転倒を防止する伸縮棒のうち「大」「中」は売り切れ、「小」も品薄となっている。冷蔵庫の転倒防止用を買いに来たという主婦は「これでは小さすぎる」と困惑していた。 伸縮棒は他のホームセンターでも売り切れが相次いでおり、中には「商品の再入荷時期が未定のため取り寄せできない」という趣旨の張り紙を出している店もあった。 中島店長は「いざというときにお客さんのニーズに対応できるよう、意識的に在庫を積み増しておく必要を痛感した。これからの台風シーズンには万全を期す」と話した。 無印良品フジグラン宇部では、停電や断水、避難時に役立つ日用品を紹介するチラシを配布し、来店者に喜ばれている。