東京の停電時間は「年間7分」、ニューヨークは「167分」…エネルギー貧国の日本が「世界一停電が短い」理由
■エネルギー自給率はたったの11% 「さっきモコが言った通り、日本には、エネルギー資源がとっても少ない。じゃあ、私たちが使っている電気や動力の元は、一体どうしているのだと思う?」 「日本は、エネルギー資源を他の国からの輸入に頼っているっていうことですね」 「そう、その通り! 輸入に頼らないで、日本国内で賄うことができるエネルギーの割合を“エネルギー自給率”っていうんだけど、日本の場合、エネルギー自給率はたったの11%。言い換えれば、エネルギー資源の実に89%を海外の国々に依存しているの。それがどういうことか、分かるかな?」 「うーんと、エネルギー資源を買わなくちゃいけないから、お金をたくさん海外に支払わないといけないんだと思う」 ラミが答えた。 「そうね。必要とするものを海外から輸入する時には、お金を払わなくちゃいけないわね。じゃあ、もう1つ質問。お金さえ払えば、海外の国は必ずエネルギー資源を売ってくれるのかしら?」 「それって、意地悪されて売ってもらえないかもしれないってこと?」とモコ。 「うーん、意地悪っていうか、そのエネルギー資源を欲しいのが日本だけじゃないとしたら、量が足りなくなるってこともあるんじゃないかしら? それに、エネルギー資源がある国も、安い値段では売りたくないっていう場合もあるかもしれないわね」 ■もし、エネルギー資源を輸入できなくなったら… モコは思わず、4日前、夢で見た真っ暗な自分の部屋を思い出して不安げに言った。 「いつか日本がエネルギー資源を十分輸入できなくなって、ある朝突然、電気がつかなくなったりしちゃうのかな?」 「安心して。日本は今まで、エネルギー資源が不足したから電気がつかなくなったということはありません!」 「なーんだぁ。ビビったぁ~」 3人は胸をなでおろした。 「ここで、みんなに知っておいてほしいことがあるの」 エナジーが大きな画用紙を画面に映し出した。画用紙の一番上には、太いマジックペンで「S+3E」と書いてあった。 その画用紙を、グーッとカメラに近づけながら説明した。