「A子さんの証言前に…」専門家が分析する、松本人志のコメントにみる「訴訟取り下げの意図」
物的証拠はない
『ダウンタウン』の松本人志は、文藝春秋などを相手に起こしていた5億5000万円の損害賠償と訂正記事の掲載を求める訴訟を、11月8日付けで取り下げた。同日、松本側は吉本興業のHPを通じてコメントを発表。 【画像】やばい…松本人志「ミニスカ美女との乱痴気不倫飲み会写真」を独占入手! 《この訴訟終結に関する松本人志氏のコメントは、下記のとおりです》 としたうえで 《強制性の有無を直接に示す物的証拠はないこと等を含めて確認》 《松本において、かつて女性らが参加する会合に出席しておりました。参加された女性の中で不快な思いをされたり、心を痛められた方々がいらっしゃったのであれば、率直にお詫び申し上げます。》 とコメントした。 しかし、この言葉が世間的に賛否分かれているようだ。 《“いらっしゃったのであれば”とあるので被害者に謝罪しているわけじゃない》 《証拠もなく金銭のやりとりもなし。松本さんの勝利》 という意見もあれば 《「不快に思われたなら」と仮定の形で謝罪にもなってない》 《『直接の物的証拠はない』なら、裁判の取り下げなんかしないで戦えよ》 と松本が保身に走っているように見えている人も多いようで、Xやヤフーコメントなどでは賛否両論で大荒れだ。 ◆今後の活動に影響を及ぼす 「吉本が発表した松本さんのコメントは、“私は”という主語ではなく、《松本が訴えている内容等に関し》とか《松本において》などの言い回しで弁護士や吉本が書いたように感じます。普通、謝罪するのであれば、署名入りでコメントするはずです。しかし、文書の最後には弁護士の名前のみ。本人は自分の言葉で謝罪をしていないし、本当に悪いことをしたとは思っていないのかもしれませんね。松本さんの性格上、このまま会見もせずシレっと復帰する可能性は高いでしょう。この騒動で仕事がなくなった後輩がいるにもかかわらず、自分は“早く仕事がしたい”と周囲に話している。それでも復帰できるくらい松本さんの人気は高いですし、吉本は強く後押しするでしょうね」(ワイドショーデスク) 松本の文書にはどういった思惑が隠されているのか。民事裁判に詳しい『森實法律事務所』の森實健太弁護士に松本側が出したコメントを分析してもらった。 「強制性の有無を“直接”に示す“物的”証拠はないこと等を確認したということから、強制性の有無を間接的に示す物的証拠や人的証拠(証人からの供述)は出ている、若しくは今後出てくる可能性があったと思われます。そうなると、仮にこのまま裁判を続けていた場合、被害者とされる方等の尋問となっていたものと考えられ、同尋問において、松本氏の今後の活動に影響を及ぼす話もあがってくる可能性があったことから、訴訟の取り下げをするという判断に至ったのではないかとも推察できます」 もし被害を訴えるA子さんなどが、涙ながらに松本からの性加害について訴えるなどの展開になっていれば、松本はタレントとして相当なダメージを食らった可能性があるだろう。 世間に自分の口から全く説明しないまま訴訟は終わった。これで何事もなかったかのように復帰できれば、松本にとって非常に満足な“落としどころ”になったのかもしれない――。
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