挺身隊訴訟で「不二越」敗訴 韓国最高裁の係争、全て結論
【ソウル共同】韓国最高裁は25日、太平洋戦争末期に朝鮮女子勤労挺身隊として朝鮮半島から動員され、機械メーカー「不二越」の軍需工場で働かされた女性らと遺族が同社に損害賠償を求めた訴訟計3件の上告審で同社の上告をいずれも棄却した。同社の敗訴が確定した。最高裁で係争中だった元徴用工や元挺身隊員を巡る一連の訴訟の結論が全て出そろった。下級審では同様の訴訟が続いている。 【写真】不二越の元挺身隊員 日本に失望、早期決着望む
12~18歳で動員された元挺身隊員計22人と元徴用工1人による訴訟。一、二審は、不二越に計21億ウォン(約2億3千万円)の慰謝料支払いを命じた。元挺身隊員の大半は13歳前後に動員され、劣悪な環境で労働をさせられたと認定した。 日本政府は1965年の日韓請求権協定で解決済みとの立場。韓国政府は原告の勝訴が確定すれば、昨年発表した解決策に基づき、政府傘下の財団に賠償金相当額の支払いを肩代わりさせる方式で対応する方針だ。 関係者によると、財団には15億ウォン程度しか残っていない。新たな寄付がなければ、全ての原告へ支払う資金はない。