排出ガスの規制強化・原付バイクの生産終了へ 原付の新基準と電動化への動き
テレビ宮崎
来年11月に排出ガスの規制が強化され、50cc以下の原付バイクの生産が終了します。 原付バイクの新基準と、原付バイクに代わることが期待される新たな乗り物を取材しました。 通勤・通学、買い物・・・私たちの生活に欠かせない原動機付自転車、いわゆる原付バイク。 50cc以下の原付バイクは、来年11月の排出ガスの規制強化によって、技術的に製造が困難となり、生産・販売が終了します。 原付バイクの販売店には、ユーザーからの問い合わせが増えています。 (齋藤輪業バイクサポート宮崎 齋藤竜宏 さん) 「(お客さんから)『(原付バイク)なくなるの』と言われたりもしますけど、『これから電動に変わっていくんですよね。』という話をさせてもらうんですけど、どうしてもやっぱりエンジンの方がいいというお客さんもいらっしゃる。」 また、原付バイクを今のうちに買っておこうと、駆け込み需要も高まっています。 (齋藤輪業バイクサポート宮崎 齋藤竜宏 さん) 「(原付バイク)買いたいんだけど、欲しいんだけどというお客さんがいらっしゃるんですけど、どうしても原付バイクの生産が間に合っていないというところです。」 こうしたなか、原付バイクの基準を見直す動きが出ています。 警察庁は先月、現在小型限定普通二輪免許がなければ運転できない125cc以下のバイクについて、来年4月から、出力が4キロワット以下であれば、50ccの原付バイクと同じ扱いにする、つまり原付免許で運転できるようにすると発表しました。 一方でバイク販売店からは、心配する声も・・・。 (齋藤輪業バイクサポート宮崎 齋藤竜宏 さん) 「車体自体が、どうしても大きくなってしまうので、年配の背の低い方などが厳しいのかなと。重量も増えてしまうし、足つきも悪くなってしまう」 「そういう方がどうなるのかな、というところが心配ですね。」 原付バイクの規制や基準が大きく変わろうとする中、その代わりとなる新たな乗り物も登場しています。 (森山裕香子 記者) 「50cc原付バイクの代わりの乗り物として注目されているのが・・・こちら、電動モビリティです。」 バイク販売店でも2年ほど前から、電動キックボードや電動バイクを販売しています。 (齋藤輪業バイクサポート宮崎 齋藤竜宏 さん) 「(電動モビリティは)これからどんどん、普及していくし、技術もあがってくると思うので、期待しているところはあります。」 全国的に普及が進む電動モビリティ。 一方で、交通違反や交通事故の増加が課題となっています。 警察によりますと、県内でも去年7月から先月末までに、ペダル付き電動バイク「モペット」の物損事故が1件あったほか、電動キックボードなどの交通違反が4件あったということです。 警察は先週、交通ルールの周知をはかろうと、電動モビリティの販売店などを対象にした研修会を開きました。 研修会では、一部の電動キックボードが含まれる特定小型原動機付自転車の運転は、16歳未満は禁止されていること。 また、ペダル付き電動バイクは、原付バイクや自動車と同じ扱いとなることなどが説明されました。 (県警本部交通企画課 脇屋敷義明 課長補佐) 「自賠責保険やナンバーの取り付けも必要になってきますので、(販売店には)そのへんの周知もはかっていただきたい」 「交通ルールについても周知をはかってもらえればいいかなと考えています。」 50ccの原付バイク生産終了に向けては、「原付」を残そうという動きと、これを機に「電動化」へとシフトしようという動きがありました。 原付バイクは、郵便配達やデリバリーなど色々な場面で使われています。 原付バイクがこれからどのように変わっていくのか、注目です。
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