【40~50歳代】平均貯蓄額と中央値はいくら?老後の家計収支も「一覧表」で確認
50歳代の平均貯蓄額と中央値
50歳代の二人以上世帯の平均貯蓄額は1253万円で中央値は350万円です。一方、単身世帯の平均貯蓄額は1048万円で、中央値は53万円となっています。 ※金額等は執筆時点での情報にもとづいています。 50歳代でも平均貯蓄額と中央値に大きな差があり、貯蓄のすすんでいる世帯とそうでない世帯の差がさらに広がっていると考えられます。 50歳代も引き続き出費が多い年代ですが、50歳後半になると子育てがひと段落し、経済的にゆとりが出てくるご家庭もあります。定年退職まであと少しという年代なので、老後資金の準備に積極的に取り組めるのが理想です。
年金生活者のリアルな家計収支
老後資金の準備をするにあたり、実際に年金生活に入ると毎月の家計収支はどのようになるのかを知るのも大切なことです。 総務省の「家計調査報告(家計収支編)2022年(令和4年)平均結果の概要」をもとに年金生活者のリアルな家計状況を見ていきましょう。 ※金額等は執筆時点での情報にもとづいています。 ●夫婦のみ世帯・単身世帯ともに毎月2万円の赤字 65歳以上の夫婦のみの世帯の実収入は24万6237円で、そこから税金などを差し引いた可処分所得は21万4426円です。消費支出が23万6696円なので、毎月約2万円の赤字が出ています。 単身世帯では、実収入が13万4915円で可処分所得が12万2559円です。消費支出が14万3139円かかるため、毎月約2万円の赤字が出ています。 二人世帯・単身世帯ともに毎月2万円程度の赤字となっているため、その分を貯蓄で備えておく必要があるでしょう。 ●食費・交通通信費・交際費が多くかかる 1ヵ月の支出の内訳をみると、食費や交通通信費、光熱水道費、交際費に多くの費用がかかっているようです。 なお、住居費の平均が1万5000円前後になっているため、賃貸物件に住む場合はさらに生活費がかかることが考えられます。
まとめにかえて
40歳代の平均貯蓄額は600万円~800万円程度、50歳代では1000万円強という結果でした。 しかし、より実態に近い中央値を見ると、二人以上世帯では300万円前後、単身世帯では約50万円となっており、実際には貯蓄がすすんでいない世帯が多いことがわかります。 もちろん、貯蓄額がすべてではありませんが、いざというときに取り崩して利用しやすいのが貯蓄です。 子育てや住宅ローンの返済などで出費の多い世代ではありますが、老後資金の準備も意識的に始めていけると良いでしょう。
参考資料
・金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」 ・金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」 ・総務省「家計調査報告(家計収支編)2022年(令和4年)平均結果の概要」
木内 菜穂子