優秀だけどコミュ力のない部下を伸ばす「3つのポイント」
● 理屈の通った話で 称賛した後にアドバイス 具体的なやりとりで問題を感じたら、そのときに改善すべき点について話し合いましょう。もともと能力が高い人ですから、きちんと理屈の通った話をして腹落ちすれば、前向きに改善に向けてとり組んでくれるはずです。 このときの伝え方のコツは、先によい点を称賛した後に「さらによくするには……」という入り方がいいでしょう。 私がかつて勤務していたコンサルティング会社にも、マーケティング領域で専門性が高いものの、協調性にやや難のあるコンサルタントがいました。しかし、その専門性を評価して強みを活かそうとした上司は、マーケティングチームのリーダーに抜てきし、全面的にバックアップしました。 ● リーダーの適切な支援 フォローは欠かせない その結果、そのマーケティングチームの業容は見事に拡大し、経営の屋台骨の1つにまで成長したのです。 抜てきされたコンサルタント自身も、上司のフォローを受けながら、次第に協調性がともなうようになり、周囲ともうまくコミュニケーションがとれるようになりました。 大村益次郎のような高度専門人材は、桂小五郎のようなリーダーの適切な支援、フォローが必要なケースが多く、それがあれば成果につながりやすいのです。 高度専門人材活用のポイント 1. 新しいとり組みの責任者として抜てきして、より上位のポジションを与える 2. リーダーがほかのメンバーたちとの仲介役となる 3. リーダーから随時、改善すべきポイントをフィードバックする ※本稿は『リーダーは日本史に学べ』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。
増田賢作