能登・珠洲の酒蔵、仕込みへ 酒米発見、杜氏「希望が見えた」
能登半島地震で被災した石川県珠洲市蛸島町の酒蔵「桜田酒造」が、3月にも酒の仕込みを始める。倒壊した建物から酒米を発見。県内の別の酒蔵で設備を借りて醸造する段取りがついたからだ。杜氏である桜田博克社長(52)は「諦めていたが希望が見えた」と前を向く。 桜田酒造は年明けから仕込みを予定していたが、元日の地震で店舗や杜氏の住まいなどが倒壊。店舗に保管していた酒米も下敷きになった。昨年5月に珠洲市で震度6強を観測した地震で壊れた仕込み蔵は、修繕を終えたばかりだった。 今年の酒造りは絶望的だったが、1月18日にがれきの中から酒米を発見。保管していた約300俵のうち、水にぬれず残った半数近くを取り出すことができた。 親交のある同県白山市の「車多酒造」から協力の申し出があり、醸造施設を借りて酒の仕込みに取り組む。桜田さんは「米を無駄にせず、うれしい。場所が違っても大丈夫」と意気込む。 珠洲市蛸島町は漁師が多く酒をよく飲む地域とされる。桜田酒造の銘柄の一つ「大慶」は大漁を喜ぶ言葉から名付けられた。
【関連記事】
- 「逮捕した人物があなたからキャッシュカードを購入したと言っている」1550万円の特殊詐欺被害 個人情報伝え、“捜査用口座”に振り込み…警察や検察官を名乗るオレオレ詐欺名目 島根県西部
- 札医大の教職員5人、禁煙の研究室などで喫煙 厳重注意
- 74歳運転のタクシーが渋滞列に追突し5人重軽傷、容疑で書類送検
- 泣く5歳死亡…就寝のあいさつなく「ばかにしている」女が母に暴行するよう促し「バン」笑う男 法廷で音声公開、女「私は手を出していない」 投げ飛ばされ死亡する2日前、何度も暴行の音…女が罵声「さん、にー、いち」「ファイトーファイトー」
- 11歳娘に覚醒剤飲ませ、交際男にわいせつ行為させる 母親に懲役3年6月 22年