小池百合子都知事と東京”頂上決戦”へ…蓮舫氏が目論む「3つの打算」と「票読み」
東京都知事選(6月20日告示、7月7日投開票)が熱を帯びてきている。 3選を目指す小池百合子都知事に、立憲民主党の蓮舫参院議員、広島県安芸高田市の石丸伸二市長、元航空幕僚長の田母神俊雄氏、タレントの清水国明など多士済々な顔ぶれ。都民の投票行動の行方に注目が集まる。 【写真あり】小池百合子都知事 元ルームメイトが語る「彼女のアラビア語は3歳児レベルでした」 「蓮舫氏が名乗りを上げたことで一気に盛り上がりました。下馬評でも小池都知事との一騎打ちの様相。あおりを食らったのは石丸市長でしょうね。動画配信者としての人気はありますが、東京での知名度はイマイチ。このままでは埋没しかねません」(全国紙社会部記者) 「小池百合子VS蓮舫」という“オンナの頂上決戦”は話題性抜群。ともに“強い女性像”を全面に押し出しているだけに、世のお父さん方の中には渋い顔をする人も多いが……。 「小池都知事には学歴詐称疑惑、蓮舫氏には“二重国籍”疑惑がありますが、選挙戦ではともにスキャンダルへの口撃は“封印”するようです」(同・全国紙記者) 蓮舫氏がこのタイミングで立候補を決めた背景には、3つの理由がある。 1つは26日に投開票のあった静岡県知事選で、立憲民主党と国民民主党が推薦した元浜松市長の鈴木康友氏が当選を決めたこと。裏金問題に端を発した自民党不信はいまだ根強いと判断した。 2つ目は同じく26日に投開票された都議補選目黒区選挙区(被選挙数2)で、立憲民主元職の西崎翔氏が当選を果たす一方、小池都知事が推した自民党新人の元衆院議員井沢京子氏が落選したことだ。井沢氏は選挙戦の終盤、小池都知事の顔写真と「応援します」の文言が入ったシールを選挙ポスターに貼り、 「小池都知事と仕事ができるのは私」 とアピールしたが、勝敗ラインに届かなかった。 「自民党東京都連の会長・萩生田光一氏が都知事選でのバックアップを材料に、小池氏に応援を頼んだといわれている。しかし結果は惨敗。小池都知事の神通力にも明らかに陰りが見えてきた」(テレビ局関係者) 3つ目は蓮舫氏がかねて衆院への鞍替えを模索しており、都知事戦で敗れても存在感をアピールすることができるからだ。前出の政治担当記者は 「蓮舫氏は参議院選挙を3回戦って、170万→110万→67万票まで得票数が落ちていた。テコ入れするのに都知事選は格好の舞台。唯一の懸念は岸田首相が発作的に解散総選挙に打って出ることだが、その可能性は現実的ではないと判断した」 と話す。 一方の小池都知事は’20年の前回選挙で366万票を獲得。選挙には滅法強い。 今回も都民ファに加え、萩生田氏との“密約”で自民党東京都連の全面バックアップが確実。そこへなぜか野党なのに小池氏と親密な国民民主党(玉木雄一郎代表)が加わる可能性が高い。 「鍵を握るのは、公明党がどれだけ応援するか。こないだの衆院補選や目黒区補選ではあえて動員力を発揮しなかった。ウラを返せば、野党と競っていた選挙区では公明党の動き次第で勝っていた可能性がある。 “集票装置”としての衰えが指摘されている公明党だが、投票率が下がり、激戦となれば効いてくる。小池さんとしては公明党婦人部の力添えはぜひとも欲しいところだ」(政界関係者) 蓮舫氏は無所属での出馬を明言しているが、後方支援するのは立憲と共産党。ここに山本太郎氏率いる「れいわ新選組」が相乗りすれば、わからなくなる。 「山本代表は4年前の都知事選に出馬し、65万票あまりを獲得しましたからね。立憲とはいろいろある間柄ですが、小池氏を引きずり下ろすには組まないと太刀打ちできない」(スポーツ紙政治担当記者) 選挙アナリストによると、現時点では6:4で「小池氏優勢」という状況のようだが、何が起きるかわからないのが政治の世界。果たしてどうなるか――。
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