宮島と宮島口にスマートごみ箱 センサーで量把握、ぽい捨て抑制探る
広島県廿日市市や県、情報サービスのビプロジー(東京)などは8日、宮島と宮島口にスマートごみ箱「SmaGO(スマゴ)」を設置した。内部のセンサーでごみの量を把握でき、11月までデータを収集。宮島の来島者が増える中、昨秋から市が徴収を始めた宮島訪問税を活用したごみ対策のヒントを探る。 【写真】スマゴにごみを入れる観光客 スマゴは高さ126センチ、幅63センチ。全国で設置を進めるビプロジーが県を通じて市に設置を提案した。環境省のモデル事業として3千万円の助成を受け、島内のTOTO宮島おもてなしトイレ横と、宮島口のフェリー旅客ターミナルにリースで6台ずつ置いた。 燃えるごみと瓶・缶、ペットボトルの3分類。燃えるごみ用はプレス機内蔵で、容量125リットルの箱で最大約500リットル詰め込める。トイレ横には飲み残し用も1台配置した。島内各所で設置前から続けるぽい捨てなどの定点調査なども踏まえ、ごみの量や動向を調査・分析するという。 宮島には現在、常設の公共のごみ箱は2カ所だけ。旧宮島町時代に約20カ所あったが、シカに荒らされるのを防ぐため減らした経緯がある。市は購入した店にごみを持ち込むよう促してきたが、近年はテイクアウトの店も増え、ぽい捨てが目立つようになった。 松本太郎市長はスマゴのお披露目式で「これまでの取り組みでは限界があった。観光ごみの在り方を考え、抜本的な解決に取り組んでいく」と力を込めた。
中国新聞社