大谷翔平、リッキー・ヘンダーソンの記録を38年振りに更新する新たな勲章
敵地での歴史に残る試合で、『50-50』の扉をこじ開けた二刀流スターが、一夜明け、ホームに戻った試合で新たなMLB史上最多を更新して観客を沸かせる千両役者振りを見せつけた。
ドジャースの大谷翔平は現地9月20日(日本時間21日)、本拠地ドジャースタジアムでのロッキーズ戦に「1番・指名打者」でスタメン出場すると、第1打席で観客と自軍ダグアウトが総立ちとなるスタンディングオベーションを受けた。
そして、この試合では1本塁打1盗塁を含む、4打数3安打2打点の活躍でチームの6-4での勝利に貢献するとともに、前日の試合で節目の『50-50』をクリアした本塁打と盗塁数を『52-52』に伸ばした。
これで、大谷が同じ試合で本塁打と盗塁を記録したのは今季14試合目となり、これまでリッキー・ヘンダーソンと並んでいたMLB史上最多記録を38年振りに更新した。また、ドジャースの地区優勝へ向けたマジックナンバーは「5」となった。
試合後、『MLB.com』のサラ・ウェクスラー記者は、「『60-60を見据えている?』オオタニが14度目の本塁打/盗塁試合でリッキーを上回る」と題した速報記事を投稿。
その中で、第1打席でのスタンディングオベーションのシーンでは、「敵軍のベンチにさえ拍手をする選手がいた」こと、「オオタニが推定飛距離423フィート(約128.9m)の2ランホーマーを放った」ことで、「MLBの本塁打で首位に立つアーロン・ジャッジと1本差」となったこと、そして前述したヘンダーソンの記録を更新したことについて触れた。
その上で、この試合での大谷のパフォーマンスについて、「(昨日のように)またも長きに渡り語り継がれる試合にはならなかったかもしれないが、これは、オオタニが送っている唯一無二のシーズンを作り出した特別なスキルのセットを完璧に展示する試合となった」と伝えた。
さらに同記者は、ドジャースのレギュラーシーズン残り試合数は8試合ながら、まだ地区優勝争いは続いており、「球団はできる限り勝利を積み重ね、ここ12年で11度目の地区優勝を果たすことに全力を注いでいる」とした。
そして、「これからオオタニが彼一人の独占するクラブを、将来の選手にとってどれだけそこに加わるのを難しくするかを見るのは、いわばボーナスである」としつつ、デーブ・ロバーツ監督による「彼のことは知っているが、もしかしたら彼は『60-60』を狙っているのかもしれない。彼については、何が起こるかわからないから」とのコメントを伝えている。
J SPORTS 編集部